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外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません 外国為替証拠金(FX)及びCFD取引はレバレッジ取引であり、元本や利益が保証されていません

トルコリスク 今後の焦点

Market Summary
13日のドル円は、欧州タイム前に110.10まで下落する局面が見られた。ただ、110円前半のビッドにサポートされると欧州タイム後は安値から切り返す展開となり、110.93まで反発した。一方、ユーロドルはショートカバー主体の値動きとなった。しかしトルコリスクの伝染が警戒され、高値1.1433と上昇幅は限定的だった。
米株は週明けもトルコリスクが意識され、主要3指数が下落した。原油価格の下落も重石となり、ダウ平均は前週末比125.44 ポイント安の25,187.70と4日続落した。一方、ナスダック総合は主力ハイテク株の買いがサポート要因となり、同比19.404ポイント安と下落幅は限定的だった(終値:7,819.706)。NY原油先物9月限は「トルコリスク→新興国リスク→原油需要縮小」が意識され、前週末比0.43ドル安の1バレル=67.20ドルと反落。一方、NY金先物12 月限はリスク回避相場よりも米ドルの先高観が意識され、同比20.1ドル安の1トロイオンス=1198.90ドルと、節目の1,200ドルを割り込んで終了した。

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Market Analysis
トルコリラが急落した10日以降、ストックス欧州600銀行株指数は3%超下落している。週明けの主要な欧州株価指数も下落スタートとなった。だが米株のボラティリティは、上昇基調ではあるものの警戒水準の20ポイント以下の水準で未だ推移中。米株高のけん引役であるナスダック総合指数の底堅さが示すとおり、米株のリスク選好トレンドは根強い。ファンダメンタルズと金融政策の格差も考えるならば、ユーロドルは調整を挟みながら下落トレンドの継続を想定したい。目先の下限は1.1300レベル(テクニカル面ではフィボナッチ・プロジェクション61.80% 1.1290レベル)を想定したい。一方、調整相場の局面では21日MA(今日現在1.1608レベル)のトライが焦点となろう。1.1360-50および1.1300にはビッドが観測されている。一方、1.1480および1.1500にはオファーの観測あり。
トルコリスクで今後警戒すべきは、他の新興国市場へその影響が伝染するコンテイジョン・リスクだろう。トルコリスクが意識される前から、新興国株式は下落トレンドを形成しており、CBOE EMERGING MARKETS ETFのボラティリティは20ポイント台の水準まで上昇中。まだ資本流出懸念が意識される水準ではないが、国際貿易摩擦とそれに伴う中国リスクがくすぶり始めている状況を考えるならば、今後も新興国株式は軟調地合いが継続する可能性があろう。その過程で主要な新興国通貨も対ドルで軟調地合いとなろう。この動き自体は米ドル高要因だが、米ドル高が行き過ぎると新興国からの資本流出懸念が意識され、さすがに米株の圧迫要因となろう。
ドル円は引き続き米株にトレンドが左右されよう。本日は110.00-111.20のレンジを想定。昨日の長い下ヒゲ示現は、110円前半での底堅さを示唆している。米株が反発する場合は50日MAを突破し、111.20トライとなるかどうかを見極める展開となろう。110.00にはビッド、111.20にはオファーがそれぞれ観測されている。


【チャート①:欧州銀行株 /VIX / 新興国ETFボラティリティ】

VIX, STOXX600 bank sector, CBOE EMERGING MARKETS ETF

【チャート②:ユーロドル】

EURUSD ユーロドル

【チャート③:ドル円】

ドル円 USDJPY

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