米ドル高によるリスク回避相場の再燃を警戒

Market Summary
昨日の海外外為市場は、円買い優勢の展開となった。この日の欧米株式が総じて下落したこと、そして米長期金利が2.90%を挟んで上昇圧力が後退していることが重なり、ドル円はNYタイムに106.54まで下落する局面が見られた。一方、この日は米ドル相場も買い優勢の展開となった。対ユーロでの米ドル買いが継続し、一時1.2186と1月18日の水準まで米ドル高が進行する局面が見られた。クロス円は、欧米の株安と米ドル買いが重なり総じて下落。ユーロ円は大陰線が示現し、130.03と昨年9月11日以来の水準まで下落した。

米株は終盤に失速し主要3指数が下落した。戻りの弱さが意識され利益確定売り圧力が強まったことに加え、原油安に伴う資源セクターの売りも相場の圧迫要因となった。そのNY原油先物4月限は米原油在庫の増加が嫌気され、前日比1.37ドル安の1バレル=61.64と続落。一方、NY金先物4月限は外為市場での米ドル高が嫌気され、前日比0.7ドル安の1トロイオンス=1317.90と小幅に下落した。

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Market Analysis
ユーロ圏の2月消費者物価指数速報値は前年同月比で1.2%増と、前回の1.3%から鈍化した。投機筋のユーロロングが未だ12万枚以上積み上がっており、且つ米利上げペースの加速が意識されているタイミングでのインフレ鈍化は、短期的なユーロ高の調整地合いを促す材料となり得る。実際、昨日のユーロドルは、昨年12月18日安値1.1736レベルを起点とした短期サポートラインを大陰線で一気に下方ブレイクした。10日&21日MAがレジスタンスラインとして意識され連日1.2360レベルで上値がレジストされた経緯も考えるならば、テクニカル面でも「ユーロ高 / 米ドル安」調整地合いの継続を想定したい。次の下値ターゲットは、昨年11月7日安値1.1552を起点としたサポートラインとなろう。リトレースメント38.20%戻しの下方ブレイクは、このラインをトライするシグナルと想定したい(チャート②)。

対ユーロでの持続的な米ドルの買戻しは、他の米ドル相場のサポート要因となるだろう。このタイミングで米長期金利が3.0%を一気に目指す展開となれば、株式市場と国際商品市況は総崩れとなろう。実際、米株のボラティリティは再び上昇ムードにあり、国際商品市況は続落している(チャート①)。これらの市場が再び不安定化するならば、米ドル相場の中でドル円だけは下値トライの展開を警戒したい。実際、昨日は短期レジスタンスラインの突破に失敗し、106円台へ再び下落している。株安再燃となれば、円高圧力の方が米ドル買い圧力よりも勝ることで、2月16日安値105.52を目指す展開となろう。このサポートポイントの下方ブレイクは、心理的節目でありビッドが観測されている105.00トライのシグナルと想定したい。一方、上値の攻防分岐は108.00で変わらず。このレベルには引き続きオファーの観測あり。21日MAの上方ブレイクは108.00トライのシグナルと想定したい。

【チャート①:国際商品市況とドルインデックス / 米株ボラティリティ】

CRB ドルインデックス VIX

【チャート②:ユーロドル】

ユーロドル eurusd

【チャート③:ドル円】

usdjpy ドル円

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