再び高まるリスク選好ムード

Market Overview

15日の海外外為市場は、米ドル買い優勢の展開となった。この日の米株は、利益確定売りに圧され強弱まちまちの展開に。だが、良好な指標データがサポート要因となり最高値圏を維持した。米債券市場でも良好な指標データが意識され「米債売り=金利上昇」の展開となった。米ドル相場との相関性が高い10年債利回りは2.283%と、今月8日以来の水準まで急反発する局面が見られた。米国市場がリスク選好へ回帰していることで、ドル円は110.85まで反発する局面が見られた。一方、ユーロドルは1.1687と、7月28日以来の水準まで米ドル高が進行した。
国際商品市況だが、NY原油先物9月限は米シェールオイルの増産と7月の中国石油精製量の減少が供給過剰懸念を強め、前日比0.04ドル安の1バレル=47.55と小幅続落の展開に。一方、NY金先物12 月限は、北東アジアの地政学リスクの後退と米ドル高が材料視され続落。前日比10.7ドル安の1トロイオンス=1279.7で終えた。

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Analyst's view

今月11日以降、世界的に株高回帰のムードが高まっている。リスクイベントに敏感なVIXおよびVSTOXXも低下基調にあることを考えるならば、現在の株式市場は北東アジアの地政学リスクの後退を意識し、リスク選好トレンドへ回帰していると言えよう。また、外為市場でもユーロ高リスクが後退している。ユーロドルは、今月2日高値1.1910を起点とした右肩下がりの短期レジスタンスラインで上値の重い状況となっている(チャート①参照)。リスクリバーサルに大きな変動は見られず、またインプライドボラティリティ(1か月 / 25D)も未だ8.0%近辺の低水準で推移している点を考えるならば(BREXITリスクとフランスリスク時は13.2%前後)、ユーロドルは下落トレンドへの転換よりも調整色の強いレンジ相場へシフトする可能性が高い。ユーロ高の一服は、欧州株にとってポジティブ要因となろう。

上述したリスク要因の後退は、ドル円の反発をサポートしよう。現状、北東アジアの地政学リスク以外で株高トレンドを後退させるリスク要因は見当たらない。よって、再び米朝間の緊張が高まらない限り、世界の株式市場は株高トレンドへ回帰しよう。そのような展開となれば目先のドル円は、反発基調を維持する可能性が高い。だが、北東アジアの地政学リスクは依然として流動的であり、且つ米インフレ鈍化とそれに伴うFEDの利上げペースに対する不透明感も根強い。前者の地政学リスクの行方を読むことは難しい。よって市場は、今後発表される具体的な指標データで米インフレ鈍化の行方を注視しよう。昨日の7月小売売上高同様、良好な指標データが確認されるならば、米株高維持と米債券市場での調整(=債券売り / 金利反発)のトレンド背景に、レンジの上限である114.50レベルを3度トライする展開が想定される(チャート②参照)。一方、ユーロドルは、日足基準線を下方ブレイクし、1.15レベル(リトレースメント50.00%)までの調整の可能性が高まろう(チャート①参照)。


【チャート①:ユーロドルチャート】

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【チャート②:ドル円チャート】

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