円相場と米金利のトレンドは株式動向次第

Market Overview

25日の海外外為市場でドル円は急反発した。7月の米消費者信頼感指数が121.1と市場予想(116.5)を上回り、且つ米上院でヘルスケア法案審議の動議が可決したことを受け、米国市場は株高&米金利上昇の展開となった。リスク選好を背景にドル円は111.96レベルまで急伸する局面が見られた。クロス円も円安優勢で推移した。一方、ユーロドルは上昇トレンドを維持し、オファーが観測されていた1.1700を突破する局面が見られた(高値1.1712)。

欧米株式は総じて堅調地合いとなった。金利と資源価格の上昇を背景に金融&資源セクターが株高のけん引役となった。また、ハイテク株の一角が買われたことで、ナスダック総合は前日比1.37ポイント高の6,412.17と、連日で過去最高値を更新した。NY原油先物9月限は株高と協調減産への期待を背景に続伸。一時47.97ドルと、6月7日以来となる高値水準まで上昇した。

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Analyst's view

良好な米指標データと企業決算、そして米上院でヘルスケア法案を審議するための動議が可決されたことが重なり、昨日の海外市場はリスク選好(=株高&金利上昇)の展開となった。ドル円は、今月14日以降レジスタンスラインとして意識されてきた5日MAを上方ブレイク。日足の雲の維持に成功した点も考えるならば、テクニカル的には7月の下落基調がひとまず収束した可能性が高まっている(チャート参照)。
ドル円が再び114円台を目指すには2つの条件、株高の維持と米金利が低空飛行から脱することが求められる。株式動向では引き続き欧州株を注視したい。緩和マネーの縮小懸念を受けて尚、欧州株が反発基調へ転じれば、最高値圏にある米株をサポートしよう。ドル円は「株高→円安圧力」を背景に堅調地合いとなろう。欧州株の下落要因として注視すべきは、ユーロ高だろう。昨日はオファーが観測されている1.1700を突破する局面が見られた。現在のユーロ高を止める材料として目先注視すべきは、ECBサイドからのけん制発言だろう。だがECB内では、トランプ政権の動向を意識しているためか、現在のユーロ高を黙認する姿勢が垣間見える。昨日はリスク選好の条件が重なり反発したが、止まらないユーロ高を受けて尚、本日以降も上昇基調を維持できるかどうか注視したい。
一方、米金利だが、7月FOMCが金利の反発維持の材料となる可能性は低いだろう。既に利上げペース(年3回)と年内のバランスシート縮小(①当初100 億ドルで開始、②その後3 ヵ月毎に100 億ドル増額、③1 年後に500 億ドルまで増額という縮小プラン)については6月FOMCと今月のイエレン証言(12日下院)で市場も織り込み済み。本日は株式動向が米金利のトレンドを左右する可能性が高い。株高維持ならば、米金利は素直に反発基調を維持しよう。ドル円は10日MAの突破と21日MAのトライを想定したい。逆にユーロ高や冴えない米企業決算を背景に「株安→米金利低下」となれば111.00を目指す展開が想定される。クロス円も株式動向に左右される可能性が高い。


【チャート:ドル円のテクニカルチャート】

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