再び不穏なムードが漂う原油相場に要注意

Market Overview

10月31日の海外外為市場では、米ドルの売り買いが交錯する展開となった。連邦公開市場委員会(FOMC)、雇用統計そして大統領選挙と米国の重要イベントが控え、一方的なドル買いを仕掛けるタイミングでもなく、ドルインデックスのローソク足はトレンドの転換を示す陽線トンカチとなった。ドル円は105.23まで上昇するもNYタイムではドル売りに圧され104.70台まで下落。一方、ユーロドルはNYタイムのドル安で1.0983レベルまで上昇する局面が見られた。

他の市場動向だが、欧米株式市場は原油相場の急落や上記の米国重要イベントを前に持ち高調整地合いとなり、総じて下落。「株安・原油安」は各ゾーンの米金利への低下圧力を強め、上述したNYタイムのドル安要因となった。NY原油先物相場(WTI12月限)は減産合意に対する不透明感から46.86ドルまで急落する展開に。原油相場の下落は加ドルやロシアルーブル売りを誘発した。

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Analyst's view

10月31日の欧米債券市場は、「株安・原油安」を背景に各ゾーンの金利が低下。それに伴いドル円やユーロ円の上値もレジストされ、ともに10月28日に付けた高値越えに失敗。この点を考えるならば、両通貨ペアは国内外の金利差を意識した相場状況となっていることがわかる。

目下のところ、海外の金利動向を左右しているのは、①金融政策への思惑と②原油先物相場だろう。前者に関しては現状、欧米金利の上昇要因と市場で認識されている。この点は10月31日のレポート「目先の三大焦点:国内外の金利差、株式そして原油相場」で指摘済み。
注視すべきは、金利の低下要因として再び浮上してきた原油先物相場の動向だろう。先週末の産油国間同士の会合では、減産合意に対する足並みの乱れが露呈。これを受け、週明けの原油先物相場は上記のとおり急落した。期待先行で上昇した相場というのは一度崩れると脆い。減産合意に関する今後の報道でネガティブな内容が続けば、原油先物相場は下値模索の展開が続き、それに伴い欧米のインフレ期待の後退を市場に惹起させよう。また、原油先物相場の動向が重要な点は、欧米株式のトレンドを左右する材料でもあるからだ。事実、昨日の欧米株式は原油安が意識され総じて軟調地合いとなった。米金利の上昇(=米利上げリスク)が米株の上値を圧迫する兆しが見え始めているタイミングで(比較チャート①参照)、原油先物相場の下落トレンドが鮮明となれば、米株はさらに下値を模索しよう。米株が崩れれば、欧州株式を含めグローバル株式市場全体で軟調地合いが想定される。その状況が続けば、欧米金利にも低下圧力が強まり、結果、ドル円やユーロ円の下落圧力を強める要因となろう。欧米のボラティリティ指数は未だ低空飛行状態であり、リスク許容度の縮小は見られない。しかし、原油安を意識してか直近は再び上昇傾向にある(比較チャート②)。現状、ドル円やユーロ円の上値トライは継続する可能性は高い。だが、原油先物相場次第ではその前に一度調整地合い(=円高)を警戒すべきだろう。ドル円の下値ポイントは、今日現在104.00手前で推移している21日MAと103.50レベルに位置する日足の一目雲の上限となろう。一方、ユーロ円は114.24レベルの日足一目基準線および10月以降レジスタンスとしてもサポートとしても意識される局面が散見された日足一目転換線(今日現在113.95)となろう。


【比較チャート①】

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【比較チャート②】

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