焦点は米指標データ

Market Overview

12日の海外外為市場は、前日に売り圧力が強まったドル相場が再び反転する展開となった。特段のドル買い材料が見られなかったことから、ファンド勢中心のポジション調整継続の指摘が聞かれた。ドル円(USD/JPY)は109円台を回復。ユーロドル(EUR/USD)は1.1370レベルまでドル買いが進行した。一方、この日も原油価格(WTI6月限)が続伸したことで、資源国通貨は対ドルで堅調に推移。また、円相場は上値の重い米株の動向を受け、NYタイムでは円買い優勢の局面が散見された。対照的にユーロ相場はドル、資源国通貨そして円買いの圧力に直面したことで軟調地合いとなった。

米債券市場では、原油価格の反発を背景に各ゾーンで利回りが上昇。2年債利回りは4日以来となる0.7660%まで反発する局面が見られた。

ニューヨーク証券取引所

Analyst's view

原油価格や国際商品市況の反発、そして堅調な資源国通貨(対ドル)の動向を考えるならば、グローバル市場でリスク回避圧力が強まっているムードは感じられない。しかし4月下旬以降、グローバル株式市場全体では上値が抑制される状況となっている。下のMSCI比較チャートは、米株のパフォーマンスと世界の株式パフォーマンスが連動していることを示している(日中のパフォーマンスは世界のそれから乖離している)。米株のパフォーマンスが若干上回る状況となっている点も鑑みるなら、グローバル株式のトレンドは米株の動向に左右されやすい状況となっていると言えるだろう。

その米株が、再び上値トライのムードを強めるかどうか、その鍵を握るのが本日から順次発表される米指標データとなろう。本日は米国内の個人消費動向を見極める上で重要な指標データ(4月小売売上高 / 5月ミシガン大学消費者態度指数速報値)が発表される。市場予想以上であれば素直に株高で反応しよう。その場合、外為市場では円売り圧力が強まり、ドル円(USD/JPY)は「IGテクニカル分析」で指摘しているテクニカルポイントをトライしよう。

問題は、総じて市場予想を下振れた際の米株の反応だろう。「米利上げペースの減速」のみが意識されるならば、「株高+米金利低下」を背景に、円相場はクロス円が円安の牽引役となろう。ドル円(USD/JPY)はリトレースメント61.80%の109.46の突破に四苦八苦する状況を想定しておきたい。一方、「米利上げペースの減速」に加え「米景気の先行き不透明感」までが意識されるならば「株安+米金利低下」を背景にドル円(USD/JPY)が円高の牽引役となろう。この場合は、108円台の維持が焦点となろう。

【比較チャート:MSCI】緑ライン:米株(MSCI) 黄ライン:世界株式 青ライン:日本株 赤ライン:中国株

株式比較チャート

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