再不安定化の兆しが見える国際商品市況

Market Overview

週明けの海外外為市場は方向感の乏しい展開となった。ドル相場は、米利上げペースの鈍化観測を背景に欧州タイムにドル売りが散見された。ただ、新規材料に欠けることもあり、NYタイムに入るとドルを買い戻す動きが見られた。ドル円(USD/JPY)は111円ミドル前後でのレンジ相場が継続。ユーロドル(EUR/USD)は1.1400を挟んでのこう着状態となった。
一方、資源国&新興国通貨は産油国間同士における増産凍結合意への不透明感を背景に原油価格が大幅に続落したことが材料視され、総じて軟調地合いとなった。米株が上値の重い展開となったこともリスク通貨を売る材料となった模様。この点は円相場が総じて円高優勢で推移したことでもうかがえる。

米金利には大きな変動は見られず。昨日の動向は、良好な米雇用統計(3月分)が米金融引締め観測を再び台頭させる程の内容ではなかったことを示唆している。

bg_chart_505846

Analyst's view

外為市場ではドル相場の軟調地合いが継続中。ドルインデックスは3月18日安値94.57レベルを下方ブレイクし、昨年10月中旬以来となる水準(94.30台)まで下落する展開となっている。
しかし、その恩恵を受けることなく、週明けの原油価格(WTI5月限)は一時35.59ドルと近物として3月4日以来1カ月ぶりの安値を付ける展開となっている。また、CRB指数も短期サポートライン及び先月16日以降相場をサポートしてきた89日MAを下方ブレイクする等、国際商品市況全体で再び不透明感が強まっている(下図チャート参照)。
直近の米指標データを背景に米国経済に対する先行き懸念が後退していることはポジティブ要因である。しかし、イエレンFRBが今後の利上げについてハト派スタンスを表明したことは(=当初予定していた利上げペースを減速させることは)、海外リスクが今後米国経済に波及するリスクが徐々に高まっていることへの危機感の表れでもあり、且つ上記の通り国際商品市況の再不安定化リスクが高まっていることも考えるならば、2月12日以降から続くリスク選好回帰のムードが今月は後退する可能性があろう。

「株安+商品安」となれば、米金利への低下圧力がさらに強まり、その影響は円&ユーロ買いというかたちで外為市場へ波及しよう。USD/JPYはレンジの下限である111.00レベルを下方ブレイクし、110円台の攻防へシフトするだろう。一方、EUR/USDは節目の1.15台へ上昇する展開が想定される。また、これまで買戻し基調が続いた資源国&新興国通貨は対ドル、円&ユーロで売り優勢の展開が想定される。

【CRB指数】青ライン:89日MA

CRB指数チャート

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

IGアカデミー

無料のオンラインコースや各種ウエビナー、セミナーなど、IGが提供する豊富な学習プログラムを通じてトレードの方法を学び、トレードに関する知識を深めることができます。