不発の協調減産合意

Market Overview

16日の海外外為市場はドル高優勢の展開となった。米国株式の続伸に伴い米金利への低下圧力が後退。これにより米独利回り格差が拡大したことでEUR/USDは1.1124レベルまで下落した。「サウジ・ロシア会談」が期待外れとなったことを受け原油価格は再び反落。これを受け対資源国通貨でもドル高優勢の展開となった。

ドル以上に買い圧力が強まった通貨が円だった。上記の原油価格下落を受けリスク回避から円買い需要が高まり、USD/JPYは欧州タイム序盤から114円を割り込む局面が見られた(安値113.59)。クロス円も総じて円高優勢の展開に。NYタイム終盤にかけては円売りが入るも大きな値動きとはならず本日の東京時間を迎えている。

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Analyst's view

サウジアラビア、ロシア、ベネズエラそしてカタールの4か国は16日、条件付きながら今年1月11日の原油生産量を維持して増産を凍結することで合意したと発表。条件とは石油輸出国機構(OPEC)に加盟する他の国が今回の増産凍結に合意すること。
産油国間同士における「協調減産合意」を期待していた原油相場は、当然のごとく売りで反応した(WTI3月限は1バレル=29.04ドルで取引を終了)。テクニカル面でもWTI及びCRB指数が重要テクニカルポイントでレジストされる状況が継続中(=WTIは標準誤差回帰分析バンドの中心線 / CRB指数はレジスタンスラインで上値レジスト状態が継続中)。ファンダメンタルズ&テクニカルの両面で、原油相場の不安定化が今後も継続する可能性があることを示唆している。

16日の外為市場は、ドルインデックスの反発が示す通りドル高優勢地合いとなった。原油価格の反落にもかかわらずドル高の背景にあったのが、米国株式の続伸とユーロ&資源国通貨売りだった。ただ、米国株式上昇のけん引役がテクノロジーや金融といったこれまで大きく下げたが故に値ごろ感が出ていたセクターの単なる買戻しであり、エネルギーセクターの上昇率は限定的(ダウ平均:前日比+0.33% / S&P500:同+1.03%)だったこと、そして外為市場ではUSD/JPYがドル安優勢で推移し、米国債券市場では2年債利回りや10年債利回りの上昇幅が抑えられた点を考えるならば、明らかに「サウジ・ロシア会談」への失望と原油相場への警戒感が各市場で意識され続けていることを示唆している。よって、原油安ならば米国株式の下落と米金利の低下を背景に「ドル売り / 円&ユーロ買い」の展開を、原油高ならば逆の展開を想定したい。

【WTI日足チャート】標準誤差回帰分析バンド

WTIチャート

【CRB指数チャート】

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