産油国間での減産合意の可能性高まればリスク選好へ回帰

Market Overview

26日の欧米株式は総じて堅調に推移した。イラクのアブドルマハディ石油相が、サウジアラビアやロシアが減産で軟化姿勢を示す可能性を示唆したことでNY原油先物相場が反発。期近の3月物は31ドル台を回復し、欧米株式の押し上げ要因となった。一方、株高にもかかわらず米債券市場では各ゾーンの金利に低下圧力が強まった。米連邦準公開市場委員会(FOMC)で利上げペースが当初想定していたよりも減速するとの観測が背景にある。

「株高+米金利低下」を背景としたリスク選好は対ドルでの資源国及び新興国通貨買い圧力を強めた。一方、円相場はクロス円を中心に円安優勢の展開に。USD/JPYはクロス円での円売り圧力がドル売り圧力を相殺。118円台を維持したまま本日の東京時間を迎えている。

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Analyst's view

チャート①が示す通り、グローバル株式は国際商品市況に連動する動きが継続している。昨日の動向で興味深いのは、上記のサウジアラビアとロシアが減産で歩み寄りの姿勢を見せているとの報道だろう。日欧協調緩和期待が高まる中、OPECの盟主サウジアラビアと原油生産量世界第2位のロシア(OPEC非加盟)が大幅な減産合意に向けたシグナルを示せば、原油相場が反発することでグローバル株式市場はリスク選好回帰のムードを強めよう。

だがチャート②を見ると、NY原油先物相場(WTI)は1バレル=38ドルどころか、標準誤差回帰分析バンドの中心線すらトライ出来ずに33ドル台で上値の重い状況が続いている。これは上記2か国(サウジアラビアとロシア)が本当に減産で歩み寄ることができるかどうか、この点を市場が懸念していることを示唆している。特に注目されるのはロシアの動向だろう。供給過剰が懸念される中でもロシアは去年一年間で5億3千4百万tというこれまでで最大量の原油を生産した経緯がある。①原油に依存するしかないロシア国内の経済構造、②欧州市場におけるサウジアラビアとのシェア獲得競争(将来はイランもその競争に参加する可能性大)、③米国産シェールオイルとの価格競争に直面する中でもプーチン政権が減産に応じる姿勢を見せれば、3月に開催予定のOPEC総会前にリスク選好へ回帰するムードが強まろう。

その場合、外為市場ではドル&資源国通貨買い、円&ユーロ売りの展開が想定される。ドル相場と資源国通貨の強弱関係は、米FOMC次第だろう。イエレンFRBが利上げペースの減速を示唆すれば、資源国通貨は対ドルで底堅い展開となろう。

【チャート①】青:グローバル株式(MSCI) 赤:国際商品市況(CRB)

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【チャート②】WTI日足チャート

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