商品市況の低迷に呼応してきた株式市場

Market Overview

12日の海外外為市場は、リスク回避を背景とした円&ユーロ買い優勢の展開となった。この日の主要な欧米株式市場は、原油価格の下落(=NY原油先物12月限は前日比で2.75%下落)及び米金融引き締め懸念を背景に1%超下落。
新興国市場も同様の展開となったことで、外為市場ではリスク回避の円&ユーロ買い圧力が強まった。EUR/USDはレジスタンスポイントとして意識されていた1.08レベルの突破に成功。EUR/JPYも連れ高となり132.70レベルまでユーロ高が進行した。一方、USD/JPYは下値トライの展開に。ビッドが観測されている122.50レベルは維持したものの、今月4日以降、ドル円をサポートしてきた5日MAは完全に破る展開に。サポートラインがクロスしている122.00を下方ブレイクするムードが俄かに高まってきた。

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Fundamentals Analysis Highlights

グローバル株式市場と商品市況との関係が順相関から逆相関の関係にシフトして以降、その乖離幅は拡大の一途を辿ってきた。今年前半にも2度ほど乖離する傾向が見られたが、いずれも「商品市況の上昇」によりそれは収斂された。
しかし、中国リスクが意識されている現在の状況下では、三度の商品市況上昇による収斂は望み薄だろう。だとしたら、想定されるシナリオは12日のレポートで指摘した「株式市場の下落」による収斂シナリオだろう。事実、米利上げの再台頭が意識された11月以降、株式市場では頭打ち感が強まっている。そして、今週は中国指標データで冴えない内容が続いたことで、商品市況はさらに低迷。この動きに呼応するかのうように株式市場の上値は徐々に重くなっている(比較チャートを参照)。世界的な緩和レースは株式市場のサポート要因ではあるが、株価も結局はファンダメンタルズで決定されることを考えるならば、常に円高リスクを警戒しておきたい。


Today’s Outlook

本日の外為市場は欧米指標データにらみの展開となろう。リスク回避圧力が徐々に強まりユーロのショートカバー基調が続く中、日本時間19時に発表される 7-9月期のユーロ圏国内総生産・速報値が市場予想を上回れば、ショートカバーに拍車がかかる可能性があろう。その場合、EUR/USDは10日MAの突破が焦点となろう。ユーロクロスも上値トライの展開が想定される。

NY時間では 10月の米小売売上高に市場関係者の耳目が集中しよう。焦点は良好な内容となった場合の米株の動向だろう。株高で反応するならば、外為市場ではドルを買い戻す動きが強まろう。ただ、10月後半以降から続く商品市況の低迷は、中国リスクに加え、米金融引き締めリスクまでがタイミング悪く再台頭したことが原因である。よって、現在の状況下での良好な米指標データはさらなる商品市況の低迷を促す可能性が高い。その場合、エネルギーセクターを中心に株安圧力が強まり、結果、米株が崩れる可能性があろう。その場合は、円&ユーロ買いを想定したい。


Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 124.00:厚いオファー 123.59:リトレースメント76.40%
サポート 122.25:10日MA(青ライン)) 122.00:ビッド

122.50レベルには厚いビッドの観測あり。このレベルをも下方ブレイクした場合は、10日MA及び短期サポートラインとクロスしている122.00が次の焦点として浮上しよう。122.30及び122.00にもビッドの観測あり。
上値のポイントは上記の通り。123.50-60及び124.00にはオファーが観測されている。123.80上にはストップの観測もあり。

EUR/USD

レジスタンス 1.0900:厚いオファー 1.0830:10日MA(青ライン)
サポート 1.0700:サポートポイント 1.0650:ビッド

攻防分岐は10日MA。このMAの突破に成功した場合は、11月5/6日にレジストされた1.09トライが次の焦点となろう。このレベルでは厚いオファーが観測されている。
一方、下値は焦点、ローソク足の実体ベースで1.07を下方ブレイクするかどうか。1.0670-50には断続的にビッドが並んでいる。

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