焦点は世界的な株高の維持がどこまで続くか

アナリストの視点-米金融引締め&ドル高リスク後退でリスク選好優勢

トレーダー

5日の海外株式市場は、米金融引締めリスクの後退を背景に総じてリスク選好優勢の展開となった。主要な欧州株式市場は前週末比で2~3%超上昇。一方、米国株式市場も序盤から一本調子の買い基調が継続。ダウ平均は前週末比で300ドルを超す大幅高となれば、S&P500も5営業日連続高となったことで9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の下げ幅を埋める展開となった。世界的な株高は海外外為市場での円&ユーロ売り圧力を強めたが、EUR/JPYの下落が示す通り(NYタイム前に135円割れ)、円以上にユーロ売り圧力が強かった。EUR/USDは1.1300手前で反落すると一気に1.12割れの展開に。対ポンドでもユーロは軟調地合いとなった。
一方、この日は原油価格も続伸したことを受け、資源国通貨買い優勢の展開となり、USD/CADは9月18日以来となる1.31割れとなった。

現在のグローバル株式市場を覆うリスクは主に4つある。①米金融引締めリスク、②ドル高リスク、③中国の景気減速リスクそして④資源価格の低迷である。米雇用合計後の株高は、①及び②のリスクを短期的に後退させた。しかし、それは株式市場での米利上げに対する耐性が不十分であることを同時に露呈させたということでもある。今後発表される米指標データ次第では12月の利上げリスクが再台頭する可能性があること、③が短期で終息するリスク要因でないことを考えるならば、現在の株高は短期で終息する可能性があろう。そのきっかけとして、目先は週後半から本格化する米四半期決算を警戒したい。

本日の焦点-焦点は世界的な株高の維持

本日の焦点は株高の継続にあろう。堅調な欧米株式やCME日経平均先物の動向から、本日の日経平均は昨日上値を抑えた日足の一目/基準線&25日MAを突破し、1万8300円台を視野に上昇する可能性ある。また、本日から明日の日程で日銀金融政策決定会合が開催されるが、先週28日の黒田総裁の発言(2%の物価上昇率の目標達成には雇用と賃金の増加を伴いながら、物価上昇率が高まっていく循環メカニズムが一層強まっていく必要がある)を鑑みるに、株式市場では追加緩和に対する思惑が意識される可能性もあろう。本日東京時間の円相場は円安優勢の展開を想定したい。

海外時間も株式にらみの展開となろう。株高維持ならば、昨日同様円&ユーロ売り優勢を想定したい。対照的に資源国通貨や高金利通貨は対ドル、円そしてユーロで堅調に推移しよう。株式反落要因として注視しておきたいのは、日本時間23時に公表予定のIMF世界経済見通し。世界経済の減速を鮮明にする内容となれば、米四半期決算前に利確の動きが強まる可能性がある。その場合、外為市場では一転して円&ユーロ買い圧力が強まろう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 121.00:レンジの上限 120.90:200日MA
サポート 119.96:一目/転換線 119.00:レンジの下限

引き続き119.00-121.00のレンジを想定。日足の一目/転換線(黄ライン)がレジスタンスからサポートへ転換する兆しが見えてきた。
この状況が継続すれば、日足の一目/雲(120.56-120.75)と200日MA(青ライン)を突破し、目先のレンジの上限である121.00をトライしよう。
一方、下値は119円台(レンジの下限)の維持が、引き続き焦点となろう。

尚、本日のオーダー状況だが121.00にはオファー、119.50にはビッドの観測あり。119.30以下にはストップの観測あり。

EUR/USD

レジスタンス 1.1300:レンジの上限 1.1289:10/5高値
サポート 1.1150:サポートポイント 1.1100:レンジの下限

トライアングルを形勢中。上限でレジストされ続けている状況を考えるならば、本日の焦点は下限での攻防となろう。
すぐ下には89日MA(緑ライン)が推移し、且つ1.1150にビッドが観測されていることも考えるならば、攻防分岐の水準は1.15ミドルとなろう。

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