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【米国株】S&P500週間見通し(2/2週):AI銘柄選別の局面、アルファベット・アマゾン決算に注目

IG証券のアナリストによるS&P500の週間見通し。2月はパフォーマンスが低迷の傾向。AI銘柄の選別が鮮明となるなか来週はアルファベット、アマゾンの決算に注目。米国500は強気相場の維持で正念場に。

Source:Bloomberg Source:Bloomberg

要点

  • 先週のS&P500は3週ぶりの上昇で終えた。来週から2月相場入り。強気相場の維持で正念場を迎えることが予想される
  • 決算でメタ・プラットフォームズとマイクロソフトの株価が明暗を分けた状況は、AI銘柄の選別局面にあることを示唆。2月はS&P500のパフォーマンスが低迷するアノマリーがある
  • 来週の焦点はアルファベット、アマゾンの決算となろう。投資家のAI収益化期待に応える内容ならば、S&P500の株価指数CFD「米国500」は7000の攻防を想定したい。一方、決算で過剰投資の懸念が強まれば、調整売りを警戒したい



S&P500強気維持で正念場、AI銘柄選別の局面

1月26日~30日の週の米株市場は上値の重い展開となるも、S&P500は週間で23.42ポイント(0.34%)高と3週ぶりの上昇で終えた。28日の取引時間中には、一時節目の7000を突破する場面もあり強気地合いを維持した。

来週から2月相場に入る。S&P500は強気相場の維持で正念場を迎える可能性がある。そう考える理由が2つある。一つが、これまで株高をけん引してきたAI銘柄の選別局面、もう一つが2月のアノマリーだ。

米株式市場は、AI銘柄の選別局面に入っている。この点を示唆したのが、先週のハイテク決算だった。メタ・プラットフォームズ(META)の2025年10〜12月期(第4四半期)決算は売上高と1株当たり利益(EPS)がいずれも市場予想を上回った。2026年1〜3月期の売上高は535億〜565億ドルとコンセンサス予想514億ドル前後を上回る強気のガイダンスを示した。決算翌日の株価は11%超上昇する場面があった。週間では8.77%高で終えた。

一方、マイクロソフト(MSFT)の2025年10〜12月期(第2四半期)決算も売上高とEPSが市場予想を上回った。しかし、第2四半期の設備投資額が375億ドルと予想の362億ドルを上回った。一方、クラウド事業「Azure」の増収率は為替変動の影響を調整したベース(恒常為替レート)で38%増と、前四半期(39%増)から減速。決算翌日の株価は一時12%超急落し、週間では7.65%安で終えた。過剰投資の懸念が株価の重石となったとの見方が出ていた。

S&P500とマグニフィセントセブン 週間変動率:1月26日~30日の週

S&P500とマグニフィセントセブン 週間変動率:1月26日~30日の週

ブルームバーグのデータを基に作成

来週はAIインフラに巨額の設備投資をしているアルファベット(GOOGL)とアマゾン・ドット・コム(AMZN)が、2025年10~12月期決算(FY2025 Q4)を発表する。

ブルームバーグがまとめたコンセンサス予想では、アルファベットの売上高は前年同期比15.5%増の1113億8000万ドル、EPSは2.65ドル(前年同期2.15ドル)、Google Cloud売上高は161億9300万ドルが見込まれている。

一方、アマゾン・ドット・コムの売上高は前年同期比12.6%増の2114億8600万ドル、1株当たり利益(EPS)は1.99ドル(前年同期1.86ドル)が見込まれている。クラウド事業の基幹「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」の売上高は、前年同期比21.2%増の348億8000万ドルの予想にある。

FY2025 Q4の見通し

FY2025 Q4の見通し

コンセンサス予想:ブルームバーグ、1月30日時点

メタ・プラットフォームズとマイクロソフトの株価の明暗が分かれた要因は、将来の収益期待にある。ゆえに、来週のハイテク決算でも業績見通しが焦点となろう。

ブルームバーグがまとめたコンセンサス予想では、アルファベットの第1四半期(FY2026 Q1)売上高は前年同期比15.2%増の1039億2400万ドルが見込まれる一方、EPSは前年同期の2.81ドルから2.57ドルに減少する見通しにある。

アマゾンの第1四半期(FY2026 Q1)売上高は前年同期比12.7%増の1754億3500万ドル、EPSは1.77ドル(前年同期1.59ドル)が見込まれている。

FY2026 Q1の見通し

FY2026 Q1の見通し

コンセンサス予想:ブルームバーグ、1月30日時点


2月のS&P500はパフォーマンスが低迷の傾向

現在の算出方法が始まった1957年3月以降のS&P500の月間平均変動率を確認すると、2月はパフォーマンスが低迷の傾向にある。

昨年2月は1.42%安で終え、同年3月も5.75%安と下落相場を引きずった。来週のハイテク決算が市場の期待を下回る内容となれば、2月のS&P500は強気地合いから一転、調整売りに直面する可能性が高まろう。

S&P500月間平均変動率:1957年以降

S&P500 月間平均変動率:1957年以降

ブルームバーグのデータを基に作成
※1957年3月のS&P500指数算出開始以降、2025年12月までのデータ


次期FRB議長にウォーシュ氏、市場の反応見極め

米連邦準備制度理事会(FRB)議長を巡る人事で新たな動きが見られた。トランプ米大統領は30日、元FRB理事のケビン・ウォーシュ氏を次期FRB議長に指名した。

ウォーシュ氏は2008年の金融危機時にFRBの理事としてリーマン・ショックの対応に当たった経験を持つ。ウォール街からの信認も厚い。政策については、過去に量的緩和(QE)批判のタカ派として知られた。しかし最近では、AIによる生産性の向上がディスインフレ要因となり、バランスシートの縮小と利下げを組み合わせるべきとの考えを示した。

30日のS&P500は軟調地合いとなったが、29.98ポイント(0.43%)安と下落は限定的だった。米債市場では10年債利回りが上昇する場面が見られた。しかしその後は低下し4.2%台での推移を維持した。金価格の過剰な反応(前日比600ドル超の急落)と比べ、ウォーシュ氏の指名報道に対し米国市場は落ち着いた反応だった。

5月就任に向けた承認プロセスの行方が当面の焦点となる。指名を最初に審査する上院銀行委員会のティリス上院議員(共和党)は、パウエルFRB議長の捜査終結まで承認反対の姿勢を表明しており、早期にウォーシュ氏の指名が上院で承認されるかは不透明な情勢だ。

また、ウォーシュ氏がFRB独立性や金利政策についてどのような姿勢を示すかによっては、市場のボラティリティが高まる可能性もある。この件を巡っては今後も様々な報道が流れよう。米国市場、特に利下げ期待が後退する場合は米債市場の反応を注視したい。


米国500の週間展望とテクニカル分析

7000突破なら7100が視野に
S&P500が原資産の株価指数CFD「米国500」は、上昇基調のトレンドチャネル内で推移している。29日と30日の日足ローソク足では長い下ヒゲが表れ、6900レベルでの押し目買いの強さを示唆した。来週のハイテク決算が株高の要因となれば、米国500は強気相場の維持が予想される。

上値の焦点は、引き続き心理的節目の水準7000の突破となろう。28日の取引では高値7002を付ける場面があった。30日の高値水準6964の突破は7000トライのサインと捉えたい。

米国500が7000を突破した後、この水準がサポート転換となれば、地合いの強さを市場参加者に印象付けるだろう。このケースでは、フィボナッチ・エクステンション100%の水準7054の攻防を想定したい。このテクニカルラインを来週の上限と想定し、ロング勢は利確のポイントとして意識したい。想定を超える上昇で7054をブレイクする場合は、次の節目水準7100が視野に入ろう。
注目のチャート水準
・7100:次の節目水準
・7054:上限予想、エクステンション100%
・7000:心理的節目
・6964:30日高値

6880の攻防と6800の維持
来週のハイテク決算が投資家の失望を誘う場合、米国500は調整売りを想定したい。

下値を目指す局面で最初に注目したい水準が、6880だ。29日の急落局面ではこのラインで急反発し長い下ヒゲが表れた。30日の取引では6880上で同じく長い下ヒゲが表れ、サポート転換の可能性を示唆した。25日線が推移している6920レベルの下方ブレイクは、6880をトライするサインとなろう。

米国500が6880を下方ブレイクする場合は、50日線のトライを想定したい。この移動平均線は6850レベルで推移している。この移動平均線も下方ブレイクすれば、1月の調整売りを止めた6800の維持が焦点に浮上しよう。このラインを来週の下限と予想する。
注目のチャート水準
・6920:25日線(6923)
・6880:サポート転換の可能性あり
・6850:50日線(6857)
・6800:下限予想
※移動平均線の水準:1月30日時点


米国500の日足チャート:昨年11月以降

米国500の日足チャート:昨年11月以降

TradingView提供のチャート


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