焦点はドル高の持続性

アナリストの視点--米指標データと株式動向

ディーラー

今週の外為市場の焦点は、ドル高の持続性にあろう。その鍵を握るのは、米指標データと株式式動向となろう。

イエレンFRB議長は先週24日のマサチューセッツ州での講演で、年内利上げについてあらためて言及してきた。また、25日に発表された4-6月期の米実質国内総生産(GDP)確定値が前期比年率で3.9%増と改定値の同3.7%増から上方修正されたことを受け、ドル相場は底堅さを保っている。ただ、米金融政策の方向性に敏感な2年債利回りが連邦公開市場委員会(FOMC)後、0.70%前後でこう着状態に陥っている点は、年内利上げに対する決定打が未だ不足していること示唆している。その決定打のひとつは、言うまでもなく米指標データであるが、今週発表される個人消費支出(PCEコア・デフレーター)と雇用統計が総じて市場予想を上回るようならば、年内利上げへの思惑を背景にドル高圧力がさらに強まる可能性あろう。

ただ、ドル高維持のためには良好な指標データに加え、米国株式市場でリスク選好トレンドが形勢されることも必須条件となろう。株高維持となれば、利上げへの耐性が徐々に強まっているシグナルとして市場は受け止め、且つ米金利も緩やかな上昇トレンドを形勢しよう。これらを土台に外為市場ではドル高優勢の展開が継続しよう。

逆に良好な指標データが米利上げリスクを台頭させ、その結果株式市場が崩れればドル高圧力は相殺され、ドル相場全体がレンジ相場へシフトする展開が想定される。

一方、国内要因では、来月1日に発表される日銀短観が市場関係者の関心を集めよう。海外リスク(特に中国の景気減速リスク)が企業の景況感を圧迫している現状が浮き彫りとなれば、追加緩和への思惑が強まり、外為市場では円売り圧力が強まる可能性があろう。

本日の焦点-要人発言を注視

本日は、各国要人発言の内容に注目したい。日本時間14時35分及び16時45分に黒田日銀総裁が講演(記者会見)を行う。国内物価が異次元緩和導入時の水準に逆戻りする中、追加緩和への具体的な言及があれば「株高・円安」と要因となろう。

17時30分にはラウテンシュレーガー欧州中央銀行(ECB)専務理事の講演が予定されている。ECBによる量的緩和の強化について具体的な言及があれば、米欧金融政策のコントラストを背景にEUR/USDは下値を模索する可能性があろう。

NY時間には、エバンス・シカゴ連銀総裁及びウィリアムズ・サンフランシスコ連銀総裁の講演(経済 / 金融政策 / 経済見通しについての講演)が予定されているがともにハト派スタンスということもあり、従来通りの講演内容ならば市場への影響は限定的となろう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 121.82:リトレースメント61.80% 121.50:レジスタンスポイント
サポート 120.15:一目/転換線(黄ライン) 120.00:サポートポイント

ドル高優勢を想定した場合、目先は200日MA(青ライン)をローソク足の実体ベースで突破できるかが焦点となろう。ただ、このMAを突破しても、121.50-リトレースメント61.80%・121.80前後が強固なレジスタンスゾーンとして立ちはだかる可能性がある点には要注意。一方、下値は120円台の維持が焦点となろう。
尚、直近のオーダー状況だが121.50及び122.00レベルにはオファー、120.00及び1119.50レベルにはビッドがそれぞれ観測されている。

EUR/USD

レジスタンス 1.1283:一目/転換線(赤ライン) 1.1235:10日MA(青ライン)
サポート 1.1143:89日MA(緑ライン) 1.1100:サポートポイント

目先は1.1100-1.1300のレンジ相場を想定。注視すべきテクイカルポイントは上記の通り。1.12レベルからの上値の重さを考えるならば、ダウンサイドリスク(レンジの下限ブレイク)をより警戒したい。
尚、直近のオーダー状況だが1.1250及び1.1300にはオファー、1.1100にはビッドが観測されている。

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