焦点は株式動向と米ベージュブック

アナリストの視点-リスク回避一色も米2年債利回りは0.70%台を維持

チャート

1日のグローバル株式市場はリスク回避一色の展開となった。日米欧の主要株価指数は中国の景気減速と米利上げという2つの懸念を背景に2-3%前後の下落率となった。新興国市場のそれらも総崩れの展開となった。外為市場では円&ユーロ買いが加速。円相場ではUSD/JPYが再び120円の節目を割り込む展開に。一方、EUR/USDは10日MA(今日現在1.1332レベル)を一時上方ブレイクする局面が見られた(高値1.1332)。ただ、週明け以降のEUR/JPYが円高優勢で推移した点を考えるならば、直近のリスク回避局面では円買い圧力がユーロ買い圧力を上回っていることがわかる。

中国の景気減速懸念を背景に昨日のグローバル市場は「株安・債券高・原油安」の展開に。外為市場では、上記の円&ユーロ買いに加え資源国通貨売りの展開となったが、これらの点は昨日のレポートで指摘済み。
昨日の動向でより注視すべきは、グローバル市場がリスク回避一色となる中でも、米2年債利回りが0.70%台の水準を維持したことだろう。7月中旬以降の動向を振り返ると、リスク回避局面(米株下落局面)では大陰線が示現し、あっさりと0.70%台を割り込む局面が散見された。しかし、今回の下落局面ではその水準(0.70%台)を持ち堪えた事実は、冒頭で述べた米9月利上げ観測(懸念)が根強いことを示唆している。
目先の焦点は下記「Today’s Outlook」で指摘している米地区連銀経済報告(ベージュブック)だが、内容がタカ派的となった場合、米金利は反発する可能性があろう。ただ、現在の状況では同時に米株安となる可能性も高いことから、レンジの上限である0.75-0.76%を突破する可能性は低い。よって、ドル相場の反発も限られよう。

逆にハト派的な内容となれば9月利上げ観測の後退を背景に、米2年債利回りは0.70%台の水準をあっさりと割り込む展開が想定される(米国マーケットは株式反発 / 金利低下で反応する可能性が高い)。尚、8月31日のローソク足の形状は転換(上昇→下落)を示す首つり線となっている。

本日の焦点-株式動向と米ベージュブック

本日のメインテーマは2つ。ひとつは引き続き株式動向となろう。昨日の海外市場の流れを受けアジア株全体がリスク回避一色となれば、円相場は円高優勢で推移しよう。USD/JPYは118円台の攻防、EUR/USDは1.14台の攻防へそれぞれシフトする展開を常に想定しておきたい。

もうひとつ注視すべきは、日本時間3日午前3時に公表される米地区連銀経済報告(ベージュブック)だろう。16-17日の連邦公開市場委員会(FOMC)のたたき台となるベージュブックが各地区での持続的なファンダメンタルズ改善(特に賃金動向も含めた労働市場の改善)と海外リスク(新興国の景気減速 / ドル高 / 原油相場の低迷)に対する警戒トーンを上げてこなければ、9月利上げ観測が意識されることで米2年債利回りとドル相場は反発する可能性があろう。ただ、米株が続落すれば米金利の上昇幅も削られることから、ドル相場の反発は限定的となろう。

逆にイエレンFRB内で海外リスクへの警戒トーンが増していることが確認されれば、9月利上げ観測が後退しよう。この場合、米国マーケットでは「株式反発 / 金利低下」となろう。外為市場ではドル売り優勢の展開となろう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 121.82:リトレースメント61.80% 120.64:10日MA
サポート 119.00:サポートポイント 118.40サポートポイント

10日MA(赤ライン)で上値がレジストされる状況は継続中。このMAを突破出来ない限り、118円台への反落リスクを常に警戒したい。上下のチャートポイントは上記の通り。
尚、直近のオーダー状況だが119.50、119.00及び118.50レベルにはそれぞれビッドが観測されている。

EUR/USD

レジスタンス 1.1435:転換線&50.00%戻し 1.1332:10日MA
サポート 1.1282:基準線 1.1182:21日MA

引き続き目先の上限を10日MA(赤ライン)、下限を21日MA(緑ライン)と想定。ただ、日足の一目/基準線(黄ライン)を突破し、且つグローバル株式市場の動向も考えるならば、10日MAブレイクの方を想定しておきたい。
このMAを突破した場合は、1.14台の攻防、テクニカル面では転換線(青ライン)の攻防となるか注目したい。この水準には直近安値1.1156の50.00%戻しがクロスしている。
尚、直近のオーダー状況だが1.1350、1.1400及び1.1450レベルにはオファーが観測されている。一方、ビッドは1.1200及び21日MA下の1.1180レベルに観測あり。

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