焦点は株式動向と英米指標データ

アナリストの視点-リスク選好のユーロ売り

トレーダー

17日の海外外為市場で、ドル相場は売り買いが交錯する展開となった。冴えない内容となったニューヨーク連銀製造業景気指数(8月)が嫌気されドル売り優勢の局面が見られるも、堅調な米国株式が対ユーロでのドル高をサポート。原油価格の低迷もあり、資源国通貨に対してもドルは堅調に推移した。ただ、米景気回復と原油安に伴うインフレ期待の後退を背景に米金利の上昇圧力が後退したことから、上値は限定的。EUR/USDは1.10後半、USD/JPYは124円台を維持したまま、本日の東京時間を迎えている。

米国株式の続伸に追随し、ドル相場のトレンドを示すドルインデックスも続伸。ただ、ドル相場の最大の支援要因である米金利の上昇圧力は後退中(原油価格の低迷に伴うインフレ期待の後退が要因)。これらの事実を考えるならば、ドルインデックス反発の主因はユーロ売りということだろう。事実、米国株式の反発に伴いEUR/USDは3日続落している(ドルインデックスは3日続伸)。リスク選好でユーロが売られる事実は、昨日のレポートで指摘した通りユーロの「円化」が進行していることを示唆。
ただ、このままドル高トレンドを維持するためにはユーロ頼みではなく、米株高と金利の上昇が同時に発生する相場環境が求められる。そのためには、米国株式市場における利上げの耐性が強まることが必須条件だろう。

本日の焦点-株式動向と英米指標データ

ドル相場とユーロ相場は引き続き株式動向にらみの展開となろう。加えて、本日は英米指標データも注視したい。日本時間17時30分より英消費者物価指数(7月、CPI)及び小売物価指数(同月、RPI)が発表される。焦点はCPIの動向だろう。上述した通り株高を背景にユーロ売り圧力が強まっていることに加え、対ユーロ(EUR/GBP)でテクニカル的にダブルトップを形成しつつあるタイミングで市場予想以上の結果となれば、ポンド高を想定したい。対ドルでは1.57レベル、対円では195.20レベルの攻防が焦点となろう。一方、予想以下ならばポンド売り圧力が強まろう。

日本時間21時30分には米住宅関連指標が発表される。焦点は、総じて良好な内容となった場合の米国株式の反応だろう。素直にファンダメンタルズ改善が意識され株高で反応するならば、ドル相場は堅調に推移しEUR/USDは10日MAのトライ、USD/JPYは125円台を目指す展開となろう。逆に利上げ懸念を背景に反落すれば、ドル売り優勢の展開となろう。この場合EUR/USDは1.12台、USD/JPYは123円台を視野にドル安が進行する可能性があろう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 125.20:ボリンジャー上限(緑ライン) 124.54:一目/転換線(黄ライン)
サポート 124.00:短期サポートライン 123.16:ボリンジャー下限(MA21  σ2.5)

一目/転換線(黄ライン)と21日MA(青ライン)に挟まれこう着状態に陥っている。RSIに明確な方向感は見られないが、DMIやADXの低下傾向を考えるならば、引き続きダウンサイドリスクを警戒したい。
焦点は短期サポートラインの攻防だろう。今日現在124.00前後で推移しているこのラインを下方ブレイクした場合は、上記サポートポイントでの攻防に注視したい。
尚、直近のオーダー状況だが124.00及び123.50にはビッドがそれぞれ観測されている。一方、124.90-125.00ゾーンにはオファーが並んでいる。125.50にもオファーの観測あり。

EUR/USD

レジスタンス 1.1200:短期レジスタンスライン 1.1164:ボリンジャー上限(MA21  σ2.0)
サポート 1.1043:10日MA(赤ライン) 1.1008:21日MA(青ライン)

NYタイムの引けで1.11レベルを完全に下方ブレイク。本日は10日MAトライを常に想定しておきたい。今日現在、このMAは1.1040前後で推移しているが、すぐ下の水準には8月高安の50.00%戻し、そして節目の1.10には21日MAが位置している。1.10台維持の観点から、これらテクニカルがクロスしている1.10前半は重要なサポートゾーンとなろう。
一方、上値はボリンジャー上限での攻防が目先の焦点となろう。ただ、このテクニカルポイントを突破しても1.12前後、特に短期レジスタンスライン付近では常に反落リスクを警戒したい。
尚、直近のオーダー状況だが1.1190から1.1220にかけては断続的にオファーが並んでいる。一方、1.1050にはビッド、1.1040下にはストップの観測あり。

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