指標データと米独金利の反応を注視

アナリストの視点-米金利上昇の背景を注視

トレーダー

18日の海外外為市場はドル高優勢の展開となった。先週後半に見られた独金利の低下に歯止めがかかったこと、そして米株の過去最高値更新を受け米金利が上昇。米金利の上昇はドル相場をサポートし、EUR/USDは1.13下で推移していた10日MAをトライする展開に。USD/JPYは日足の一目/雲を突破し120.00台へ到達する局面が見られた。対資源国通貨及び新興国通貨でもドル高優勢の展開となった。

一方、クロス円はドル高を背景に総じて上値の重い展開に。EUR/JPYは欧州タイム序盤に1月22日以来となる136.96レベルまで上昇するも、その後はEUR/USDの下落に連動し135.60レベルまで下落。他のクロス円も上値がレジストされたまま、本日の東京時間を迎えている。

昨日は、米金利の上昇幅が独金利のそれを上回ったことを背景にEUR/USDはドル高優勢となり、ドル相場の方向性を示すドルインデックスは94.00レベルへ反発した。
だが、このままドル高がトレンド化すると判断するのは早計だろう。4月17日に独金利が過去最低水準となる0.049%を付けて以降、米独金利は上昇ラリーの状況となったが、肝心のドルインデックスは97.00及び94.00のサポートポイントをことごとく下方ブレイク。4月中旬以降の米金利とドルインデックスの関係は、米金利の上昇が米ファンダメンタルズの改善によってもたらされた現象でない限り、ドル高との相関性が高まらない事実を示唆している。よって、昨日のドル高がトレンド化するかどうかは、本日以降に発表される米指標データ次第となろう。

週明けの独金利は横ばい圏で推移。今週の独&ユーロ圏経済指標が総じて好調ならば、リトレースメント38.20%の0.80%レベルを再トライする可能性が高まろう。米独金利が再び上昇ラリーの展開となっても、米指標データが冴えない内容となれば「独金利>米金利」を背景にEUR/USDは再び上値トライの展開となろう。そしてEUR/USDを中心にドル相場全体にドル安圧力が強まることで、円相場ではクロス円がUSD/JPYをサポートする状況が継続しよう。

本日の焦点-USD/JPY、トライアングル上限突破なるか

本日は欧米経済指標と米独金利の反応が、外為市場の焦点となろう。日本時間18時に独ZEW景況感調査期待指数(5月)とユーロ圏消費者物価指数(4月、HICP)が発表される。ドイツ&ユーロ圏経済の回復が指標データで示されれば、独金利に再び上昇圧力が強まることでユーロ相場をサポートしよう。ただ、EUR/USDが1.1500レベルに向け上昇し続けるためには、「独金利>米金利」の状態を保つ必要がある。この点を見極める上での焦点は、日本時間21時30分の米住宅関連指標だろう。市場予想通り前月から大幅に改善する結果となれば、NYタイムは米金利の上昇が独金利のそれを上回ることで、昨日同様、米金利上昇を背景にドル高優勢となる可能性が高い。住宅市場の改善は個人消費の拡大を促すことから米株も高値圏での攻防を維持しよう。

この場合、最も注目べきはUSD/JPYの動向だろう。日足の一目/雲の突破に成功したが、未だトライアングル上限には四苦八苦している。だが「米金利上昇+株高」を背景としたドル高ならば、この重要テクニカルポイントを突破し、レンジの上限120.50レベルをトライする可能性が高まろう。

逆に米住宅関連指標が予想外に落ち込む内容となれば、上述した「独金利>米金利」を背景にEUR/USDは上値トライ(=ユーロ高/ドル安)の展開となろう。円相場では、クロス円の上昇がUSD/JPYをサポートする展開となろう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 120.50:5/5高値(=レンジの上限) 120.10:トライアングル上限
サポート 118.95:トライアングル下限 118.50:重要サポートポイント

トライアングルでの攻防が継続中。上下のチャートポイントは上記の通りだが、120.00前後での上値の重さを鑑みるに、トライアングル上限の突破は相当な神経戦となろう。このテクニカルを突破しても、RSIが売り買い分水嶺の50.00前後で未だ右往左往していること、DMIでドル高優勢シグナルが点灯してないこと、そして120.30及び120.50レベルにオファーが観測されていることも考えるならば、上値余地は120円ミドル手前と想定したい。一方、ビッドは119.00、118.80及び118.50レベルにそれぞれ観測されている。

EUR/USD

レジスタンス 1.1450:レジスタンスポイント 1.1369:5日MA
サポート 1.1299:10日MA&一目/転換線 1.1136:21日MA

本日は、10日MA&日足の一目/転換線が推移している1.1300レベルを攻防分岐と想定。RSIは低下傾向にあるものの60.00前後を維持し、且つ一目/遅行線も相場から上放れしている状況を鑑みるに、1.15トライの芽は未だ摘まれていない。1.13台を維持すれば、目先は上記のレジスタンスポイント突破が焦点となろう。
尚、直近のオーダー状況だが1.1450にはオファー、1.1470&1.1500には厚いオファーの観測あり。

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