米欧株式次第では円高再燃も

アナリストの視点-円高再燃の可能性

チャート

13日の海外外為市場はドル安の展開に。この日発表された米小売売上高(4月)が市場予想以下となり、改めて米景気回復に対する不透明感が台頭。それに伴いイエレンFRBによる早期利上げ期待も後退したことでドルインデックスは重要サポートポイント94.00を下方ブレイクする展開となった。EUR/USDは1.1383レベルまで急伸、他のドルストレートもドル安優勢で推移した。

一方、円相場は、ドルストレートでのドル安がクロス円の上昇を誘発した一方、USD/JPYでは大陰線が示現し、日足の一目/雲を一気に下方ブレイクする展開に。NYタイムの終値ベースでは119円台の維持に成功したが、株式動向次第ではトライアングルの下限をトライするムードを残したまま、本日の東京時間を迎えている。

米独金利の上昇ラリーが、円高再燃の新たなリスク要因として浮上する可能性が出てきた(現時点で、USD/JPYは118.50-120.50のレンジ相場継続を想定)。米小売売上高(4月)は予想外に低迷。また、独GDP速報値(1-3月期)やユーロ圏鉱工業生産(3月)も市場予想以下となる等、昨日の欧米指標データは景気の先行き不透明感を強める内容となった。特に重要なのは、世界経済のけん引役である米景気回復に対する不透明感が台頭している点だろう。1-3月期の景気低迷は特殊要因(=悪天候 / 湾岸ストライキ)にあり、4-6月期以降は景気回復に向かうとのイエレンFRBの主張は、これまで発表された4月分の指標データでは未だ証明されていない。日欧の景気回復の足取りも不安定なタイミングで、米指標データにおける冴えない内容と米独金利の上昇ラリーが継続すれば欧米株式の下落要因となろう。欧米株式が崩れれば、その影響がグローバル株式全体へと波及することで、外為市場では円高再燃のリスクが高まろう。

本日の焦点-EUR/USD1.14ブレイクが焦点 / 円相場:円高再燃に要警戒

日本時間21時30分の米指標データ(4月PPI、新規失業保険申請件数)が総じて冴えない内容となれば、米早期利上げ観測のさらなる後退を背景にドル安が加速しよう。
注目の通貨ペアは、重要レジスタンスポイント1.1400の再トライムードが強まっているEUR/USD。冴えない米指標データでも1.14ブレイクの可能性はあるが、米独金利の上昇ラリーで「米金利<独金利」の状況が合わされば1.14台への攻防シフトと当時に、節目の1.15レベルが視野に入る可能性があろう。

一方、円相場は、上述の通り株式動向にトレンドが左右されよう。ドル安継続を想定する場合、クロス円がUSD/JPYをサポートする展開が想定される。だが、米独金利の上昇ラリーに欧米株式市場が追随出来ない構図が鮮明となれば、株安を背景にクロス円の上値がレジストされる展開も想定される。USD/JPYの上昇に期待できない中、クロス円が崩れる展開となれば、円相場全体は円高優勢の展開となろう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 119.67:一目/基準線(緑ライン) 119.45:一目/雲の下限
サポート 119.00:サポートポイント 118.85:短期サポートライン

トライアングル上限で上値がレジストされ、日足の一目/雲を一気に下方ブレイク。RSIも売り買い分水嶺の50.00を再び下回ってきた状況を鑑みるに、目先の焦点はトライアングル下限の維持となろう。このテクニカルが推移しているレベルにはビッドが観測されており、オーダー状況の面でも118.85前後は攻防分岐のポイントと言える。
一方、上値は、再び雲の攻防へシフトするかが焦点となろう。

EUR/USD

レジスタンス 1.1450:2/19高値 1.1400:レジスタンスポイント
サポート 1.1253:5日MA 1.1237:10日MA

1.14手前でダブルトップ形成となるかが焦点。その場合は、上記のMAを下方ブレイクする可能性を意識したい。一方、1.14台への攻防へシフトした場合は、今年2月に上値をレジストした1.1450レベルが次のレジスタンスポイントとして浮上しよう。尚、直近のオーダー状況だが、上記レジスタンスの1.1400及び1.1450には厚いオファーが観測されている。一方、1.1300及び1.1200にはビッドが観測されている。

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