焦点は短期レジスタンスラインの攻防

アナリストの視点 -短期レジスタンスラインの攻防を注視

チャート

23日の海外外為市場では、再びドル売り優勢の展開となった。この日発表された米指標データは総じて景気回復ペースが鈍化していることを示唆する内容に。結果、イエレンFRBによる早期利上げ期待の後退を背景に米金利は各ゾーンで低下、外為市場ではドルを売る動きが強まった。EUR/USDは21日MAを突破すると、4月17日高値レベル(1.0849)まで反発する展開に。また、対ドルでのユーロショートカバーはユーロ相場全体を押し上げた。一方、米株が高値圏を維持したことで「株高オンリーのリスク選好」状態が再発生したことで、資源国通貨や新興国通貨でもドル売り優勢の展開となった。

円相場は「軟調なUSD/JPY・堅調なクロス円」状態に逆戻り。「株高+ドルストレートでのドル安」を背景にEUR/JPYは4月9日以来となる129.67レベルまで上昇した。また、原油相場で反発基調が続いていることもあり、AUD/JPYやCAD/JPYも上値トライの展開となった。

20日のレポートでは「ドル売りVSユーロ売り」が今週の焦点と指摘した。それは言い換えれば「冴えない米指標データVSギリシャリスク」でもあるわけだが、今週のEUR/USD、USD/JPYそしてドルインデックスがレンジ相場の状況に陥っていることを鑑みるに、上記の勝負は五分五分の様相となっている。

勝負が決着する(=レンジ相場から脱する)シグナルとして注目したいのが、短期レジスタンスラインでの攻防だろう。EUR/USDは1.1450レベルを起点とした短期レジスタンスラインでレジストされる状況が継続中。このラインを突破しない限り、常にユーロ安/ドル高への警戒感を持ち続けたい。USD/JPYも日足の一目/雲の上限とクロスしている短期レジスタンスラインの突破に成功しない限り、118.000-120.00のレンジ相場から脱することはできないだろう。

本日のEU財務相会合の他、26日には統一地方選挙後半戦、来週の28/29日には日米首脳会談、そして重要な米経済イベント(FOMC/米GDP速報値発表)が予定されている。「ドル売りVSユーロ売り」の勝負の決定打となり得るこれら重要イベントを見極める必要があることを考えるならば、短期レジスタンスラインの攻防でトレンドが明確するのは来週後半以降か。

本日の焦点 -米独経済指標と株式市場の反応を注視

本日の外為市場のトレンドを見極める材料として注視すべきは、米独経済指標だろう。ユーロの買戻し基調が再び強まっているタイミングで、日本時間17時に発表される独IFO企業景況感指数(4月)が良好な内容となれば、上述した短期レジスタンスラインをトライする展開が想定される。日本時間21時30分の米耐久財受注(3月)が市場予想以下の内容ならば、ドル売り圧力も合わさり、上記のラインを突破する可能性が高まろう。逆に「冴えない独指標データ/良好な米指標データ」となれば、EUR/USDは短期レジスタンスラインで上値がレジストされよう。

一方、円相場は「株高オンリーのリスク選好」状態が継続するかが焦点となろう。好調な四半期決算による米株高維持と冴えない米耐久財受注を背景とした米金利低下が同時発生すれば、昨日の流れを引き継ぎ「軟調なUSD/JPY・堅調なクロス」状態となろう。欧州株高まで合わされば独金利反発が想定されることから、EUR/JPYは節目の130円を突破する展開が想定される。

逆に米耐久財受注が良好な内容となれば、再びドル高圧力が強まろう。週末を控えたタイミングでドル高となれば、欧米株式で利益確定売り圧力が強まる展開が想定される。ドルストレートでのドル高と株安が合わされば、クロス円を中心に円高優勢の展開となろう。USD/JPYは21日線での神経戦が想定される。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 120.40:短期レジスタンスライン&一目/雲の上限 120.10:4/23高値
サポート 118.94:一目/雲の下限 118.53:4/20安値

本日は21日MA(赤ライン)に絡んだレンジ相場を想定したい。株式動向によって、上述のチャートポイントをトライする展開が想定される。尚、直近のオーダー状況だが、120.40&120.50にはオファーが観測されている。ビッドは119.00&118.50レベルに観測あり。

EUR/USD

レジスタンス 1.0888:4/8高値 1.0850:短期レジスタンスライン
サポート 1.0729:10日MA(黄ライン) 1.0650:サポートポイント

焦点は短期レジスタンスラインの攻防へ。上述した米独経済指標によりこのラインを上方ブレイクすれば、心理的節目の1.10レベルトライの可能性が高まろう。逆にこのラインでレジストされる状況が継続するならば、レンジ相場へシフトする可能性が高まろう。その場合、第一の下限として1.0650レベル、第二のそれとして1.0500レベルを想定したい。尚、直近のオーダー状況だが1.0900にはオファーが観測されている。ビッドは1.0700&1.0660レベルにそれぞれ観測あり。

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