今週残りのドル相場は堅調地合いを想定

アナリストの視点 -ドル売り散見も影響は限定的

チャート

21日のNY外為市場の序盤はドル売り、ロンドンフィキシング後は米金利の上昇を背景にドルを買い戻す動きとなった。EUR/USDは一時1.0780レベルまで反発するもギリシャリスクが引き続き重石となり1.0730台まで反落。一方、AUD/USDも0.7750レベルまで反発後は、引き続き豪準備銀行(RBA)による利下げ観測が重石となり0.7700を視野に反落。NZD/USDもこの動きに追随した。

一方、円相場では、米金利の上昇を背景にUSD/JPYが21日MA(119.64、4/21時点)の突破に成功。しかし、日足の一目/基準線(119.93、4/21時点)手前で上値が抑えられた。クロス円はドルストレートに連動し序盤は円安、ロンドンフィキシング後は円高の展開に。円高局面では利下げ観測を背景にAUD/JPYの下げが目立った。NZD/JPYもこの値動きに追随した。

日欧そして中国の株式市場は、中銀の緩和政策を背景に堅調に推移。しかし、米株は四半期決算への警戒感から上値の重い状況が継続中。また、商品市場では原油相場の不安定化が続く等、市場のリスクセンチメントはまちまちの状況となっている。外為市場でも明確な方向感が見られない。

ただ、ドル相場に関しては①日欧中の緩和スタンスの鮮明化、②ギリシャリスクを背景としたユーロ売り、③RBAの利下げ観測がサポート要因となり、再びドル高優勢の展開に。このままドル高トレンドへ回帰するかどうかは、米株高の維持(=米金利の上昇)と指標データ(=利上げ観測)次第だが、前者に関しては過去1年間パターン化している「四半期決算調整」は、現状見られない。後者に関しては来週の米GDPをはじめとしたデータ待ちである点を鑑みるに、今週残りのドル相場は堅調に推移する可能性があろう。21日MAで見事に上値が抑えられたEUR/USD、今年安値からのリトレースメント38.20%で反落したAUD/USD、そして一目/雲の下限をローソク足の実体ベースでかろうじて維持したUSD/JPYといった動向を鑑みるに、テクニカルもドル相場の堅調地合いを示唆。

今日の視点-株式にらみの一日

上値の重い展開となっている米株とは対照的に、日欧そして中国のそれらは中銀の緩和政策を背景に堅調に推移している。主要な新興国株式市場でも目立った混乱は見られない。全面的なリスク回避が避けられている現状を鑑みるに、米金利が急低下する可能性は現状低いだろう。上述したドル相場のサポート要因も鑑みるに、米株が急落しない限り本日はドル高優勢地合いを想定したい。

CME225先物引け値が2万円台に到達した点も鑑みるに、USD/JPYは東京時間から上値トライの展開が想定される。上値のチャートポイントは下記「Technical analysis highlights」で指摘した通り。クロス円は株式とドルストレートの両にらみの展開となろう。後者がドル高優勢で推移した場合、RBAによる利下げ観測や反落した原油相場の状況を鑑みるにAUD/JPY、NZD/JPYそしてCAD/JPYは他の通貨ペアと比較し下落幅が拡大する可能性があろう。

海外時間も株式にらみの展開となろう。焦点は欧州株式の高値圏維持と四半期決算を受けた米株の反応となろう。現在のドル高圧力が後退するならば、それは米株の続落に伴う金利の低下が主因となろう。ただ、上述したドル相場サポート要因が意識される限り下落幅は限定的となろう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 120.48:一目/雲の上限、短期レジスタンスライン 119.87:一目/基準線(緑ライン)
サポート 118.94:一目/雲の下限 118.53:4/20安値

ローソク足の実体ベースで21日MA(赤ライン)の突破に成功。RSIも売り買い分水嶺の50.00レベルまで上昇している点を鑑みるに、本日は一目/基準線の攻防が焦点となろう。突破に成功すれば120円台への再上昇が焦点となろう。テクニカル面では一目/雲の上限の突破が注目される。このテクニカルは短期レジスタンスラインとクロスしており、基準線以上に相場をレジストする可能性が高い。一方、下値は119円台の維持(=一目/雲の下限維持)が焦点となろう。尚、直近のオーダー状況だが120.00、120.40そして短期レジスタンスラインが推移している120.50レベルにはオファーが観測されている。ビッドは、118.50&118.00に観測あり。また、118.50下にはストップの観測もある。

EUR/USD

レジスタンス 1.0849:リトレースメント61.8% 1.0782:21日MA(青ライン)
サポート 1.0695:10日MA(緑ライン) 1.0650:サポートポイント

昨日は十字線が示現。市場の気迷いが感じられるが、10日MA -21日MAを中心レンジと想定し、どちらかのMAをブレイクすれば明確な方向感が出始めよう。RSIが売り買い分水嶺の50.00を下回っていること、21日MA上と日足の一目/基準線(赤ライン)がクロスしている点を鑑みるに、警戒すべきはダウンサイドリスクだろう。1.0650レベルのブレイクを常に想定しておきたい。尚、直近のオーダー状況だが1.0800にはオファー、1.0620&1.0600にはビッドがそれぞれ観測されている。

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