焦点は英米指標データと米四半期決算

アナリストの視点 - くすぶり続ける円高リスク

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13日の海外外為市場ではユーロ売り優勢の展開となり、EUR/USDは3月16日以来となる1.0520レベルまで下落。EUR/JPYも目先のサポートポイントだった127.00レベルを割り込む展開となった。
一方、円相場は総じて円高優勢の展開に。浜田内閣官房参与が、購買力平価からすると「120円はかなり円安。105円ぐらいが妥当」との見方を示したことが材料視された。四半期決算が本格化するのを前に米株で調整圧力が強まったこともあり、USD/JPYは119.71レベルまで下落。クロス円も総じて上値の重い状況となった。

先週発表された米為替報告書では日本に対し、金融政策への依存度が高まっている点について懸念を表明。また、これまで米サイドが言及してきた潜在成長率を高めるための構造改革(=成長戦略)が遅々として進んでいない点もあらためて指摘してきた。まだ円安誘導批判のレベルではないが、今後も日本の成長戦略に進展が見られず且つ円安だけが進行した場合、米サイドがそのレベルまで引き上げる可能性が出てきた点は要注意。米サイドから政治的圧力が強まるかどうか、目先の試金石として注視すべきは今月26日から予定されている安倍晋三首の訪米だろう。為替相場に対する米サイドの不満が見え隠れする中、成長戦略の一環でもある(且つ中国へのけん制でもある)TPP交渉で基本合意にすら至らない場合は、今後米国サイドのけん制が日本の政策のハードルとなる可能性があろう。また、国内サイドでは、昨年11月下旬の麻生太郎財務相による円安けん制発言から上記の浜田発言にみられるように「行き過ぎた円安懸念」が強まる中、28日には統一地方選挙後半戦を迎える。

クロス円での円高圧力が根強い中、これら特殊な政治環境も合わさることで、円高圧力が強まる可能性がある点には要注意。

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今日の焦点 - 英米指標データと四半期決算

 

本日の外為市場では、英米指標データと米企業の四半期決算(JPモルガン・チェース、インテル、ジョンソン&ジョンソン等)が焦点となろう。
総選挙リスクが意識される中、日本時間17時30分に発表される英消費者物価指数(3月、CPI)が下振れた場合、低インフレリスクも意識されることでポンド売り圧力が強まろう。対ドルでは1.4500レベル、対円では175.00レベルを視野に下落幅が拡大しよう。
一方、米指標データでは小売売上高(3月)に注目が集まろう。悪天候の影響を受けた前回から大幅に改善する見通しとなっている。市場予想以上ならば、ドル高トレンドをサポートしよう。その場合の焦点は、米株が高値圏を維持できるかどうかだろう。鍵を握るのは四半期決算だが、総じて好調な内容となれば「株高/米金利上昇」を背景に外為市場全体でドル高圧力が強まろう。
逆に「堅調な米小売売上高/軟調な四半期決算」となれば、リスク回避のドル高圧力が強まり、USD/JPYだけは「株安/クロス円での円高」に上値が抑えられ、日足の一目/雲をトライする展開が想定される。
欧州中央銀行(ECB)による緩和強化と再台頭しているギリシャリスクに直面するEUR/USDは、どちらの展開となってもダウンサイドリスクに警戒したい。チャートポイントに関しては下記「TECHNICAL ANALYSIS HIGHLIGHTS」を参照されたし。

 

Technical analysis highlights

 

USD/JPY

レジスタンス 121.00:レジスタンスポイント 120.85:4/13高値
サポート 119.70:一目/雲の上限 118.95:短期サポートライン

121円をトライするも2日続けての陰線が示現。引き続き目先の上限を121.00を想定し、下値は一目/雲の上限で反転するかどうかを確認したい。ただ、クロス円での円高圧力が根強いこと、米株の上値が重くなっている点も鑑みるなら、常に「雲の攻防へのシフト=短期サポートラインのトライ」を想定しておきたい。 尚、直近のオーダー状況だが121.00には厚いオファーとNYオプションカットが観測されている。また、上の水準にはストップが置かれている。一方、ビッドは119円ミドル前後、短期サポートライン上の119.00レベルに観測あり。

EUR/USD

レジスタンス 1.0700:レジスタンスポイント 1.0639:5日MA(黄ライン)
サポート 1.0500:節目のサポートポイント 1.0469:ボリンジャー下限(緑ライン)

引き続き1.05トライが焦点。1.04台の攻防へシフトした場合は、ボリンジャー下限(MA:21、σ:2.0)を維持できるか焦点として浮上しよう。一方、上値は5日MAのトライが焦点。ただ、一目/基準線(赤ライン)や21日MA(青ライン)が推移している1.0750-1.08レベルを突破しない限り、常に1.05割れリスクに警戒すべきだろう。
尚、直近のオーダー状況だが1.0700 / 1.0730にはオファー、1.0520 / 1.0500にはビッドがそれぞれ観測されている。また、1.0500下にはストップが置かれているため要注意。

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