ドル高をサポートするユーロ相場を注視

Market Overview -ドル高優勢地合いは継続

bg_data_1348111

4日のグローバル株式市場では、欧州中央銀行(ECB)による緩和強化とそれを受けたユーロ安を背景に欧州株が堅調に推移した一方、米株は主要3市場が揃って利益確定売り優勢の展開に。米株の続落や強弱まちまちの指標データを受け、米金利の上昇も一服した。ただ、米株や金利が軟調に推移しても外為市場でのドル高圧力は衰えることなく、EUR/USDは2003年9月以来となる1.10台へと下落。USD/JPYも119円後半を維持した。また、米ドルの総合的なトレンドを示すドルインデックスは次のレジスタンスである96.00をトライする局面が見られた。
一方、昨日は資源国通貨も堅調に推移した。ユーロ売りに加え、NY原油先物相場(WTI4月限)がオクラホマ州クッシングの原油在庫の増加幅が市場予想を下回ったことや北海ブレント売り/WTI買いの裁定取引を背景に前日比+2.0%と続伸したことで、豪ドルや加ドル買い圧力が対ドルで強まった。

上記の通り、昨日の米国マーケットは「株安・金利横ばい・ドル買い優勢」の展開となった。米株が続落し、指標データが強弱まちまちの中でも米金利の低下幅は限定的、且つドル高優勢となった事実は、一時後退していた6月利上げ観測が外為市場で再び意識されていることを暗示している。また、ドルインデックスの陽線とユーロドルの陰線の同時示現を鑑みるに、持続的なユーロ売りもドル相場をサポートしていることは明白。
ただ、このドル高が持続的なトレンドを形成するかどうかは、米株の動向も見極める必要があろう。6月利上げ観測を受け米金利が上昇しても、米株がそれを懸念材料として意識するならば次第に安全資産への逃避需要が増すことで米金利には低下圧力が強まろう。結果、外為市場ではドルロングの調整色が強まろう。しかし、既に指摘した通り、昨年からの米株調整入りパターンを鑑みるに、3月の米株は上値トライとなる可能性がある。リスクイベントである連邦公開市場委員会(FOMC)もイエレンFRB議長の地ならし発言もあり、米株の圧迫要因となる可能性が低くなっている現状を考えるならば、明日の雇用統計が総合的に労働市場の持続的改善を示した場合、米株は素直に好感する可能性が高い。①6月利上げ観測、②持続的なユーロ売り、③米株高が合わされば、外為市場では持続的なドル高トレンドが鮮明となっていくことが想定される。

Today’s Outlook -ユーロ相場の動向を注視

本日は欧州中央銀行(ECB)理事会とドラギ総裁の会見が予定されている。今月より開始される量的緩和の内容(資産購入の具体的な開始日程、買入れ対象となる国債のデュレーション等)にマーケットの注目が集まろう。直近のユーロ下落を考えるならば、イベント終了後に散見されるショートカバーの展開が想定される。ただ、一時後退していた米6月利上げ観測が直近のインフレ指標により再台頭していること、そして明日に米雇用統計(2月)の発表を控えていることも考えるならば、EUR/USDの上値は限定的だろう。

一方、米指標データでは、新規失業保険申請件数に注目したい。労働市場の改善傾向が示されればドル買い要因となろう。チャートポイントに関しては下記「TECHNICAL ANALYSIS HIGHLIGHT」を参照されたし。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 121.00:レジスタンスポイント 120.50:レジスタンスポイント
サポート 119.40:サポートポイント 119.13:21日MA(赤ライン)

上値の焦点は120.00の突破とNY終値ベースでの120円台維持で変わらず。下値のそれは21日MAの維持が引き続き注目される。尚、直近のオーダー状況だが、120.00にはオファーとオプションが観測されている。また、120.50及び120.80レベルにもオファーが観測されている。ビッドは119.40、119.20そして119.00レベルにそれぞれ観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.1300:レジスタンスポイント 1.1250:レジスタンスポイント
サポート 1.1061:3月4日安値 1.1050:サポートポイント

ECBイベント後、ショートカバーの展開となった場合、目先は1.1250レベルを突破できるかが注目される。ただ、このレジスタンスポイントを突破しても1.1300を挟んで展開している一目/基準線(赤ライン)やボリンジャー中心線(21日MA、青ライン)までが上値余地と想定したい。一方、下値は1.10台の攻防へとシフトするかが注目される。尚、直近のオーダー状況だが1.1200及び1.1250には厚いオファー、1.1280上にはストップ、そして1.1300に再びオファーが観測されている。ビッドは1.1050と1.1000に観測されている。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

投資手法・戦略ガイド

  • CFD取引

    ここでは、CFD(差金決済取引)の取引とその仕組みについて例を挙げながら紹介し、CFD取引のメリットについて説明いたします。
    さらに、料金設定とファンディングコストについても解説いたします。

  • レバレッジ取引を行う

    レバレッジを利用することで、比較的少額の初回支払金額でどのように金融市場に大きなエクスポージャーを得ることができるか学びます。レバレッジは利益を増幅させることができますが、同時に損失リスクも増大するため、利用には注意が必要であることを説明しています。

  • 市場を動かす要因

    商品は、ほぼすべての製品の裏側の不可欠要素として、近代経済になくてはならないものです。不安定ながらも価値の高い天然資源が、幅広い取引の世界でどのような位置を占めるのか学んでいきます。