今週の焦点はリスクオン回帰

Market Overview-リスクオン回帰なるか

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主要な世界株価指数の週間騰落率(22~26日)と確認すると、上昇率トップは7.88%のロシアRTS。トルコ、メキシコそしてブラジルいった他の新興諸国も軒並み堅調に推移した。日米欧の株価指数だけでなく、ファンダメンタルズの脆弱な新興国株価指数までが軒並み上昇し、且つ投資家の不安心理を表すVIX指数も16日以降低空飛行を続けている事実は、リスクセンチメントが改善傾向にあることを示唆している。

この背景にあるのは、リスク選好の先導役である米国株式の反発だろう。今週より海外勢がクリスマス休暇から徐々に復帰してくるが、米経済指標が総じて市場予想を上回ればリスク選好へ回帰するムードが強まろう。

また、注目すべきは欧州中央銀行(ECB)に対する思惑だろう。NY原油先物2月限(WTI)は再び反落基調を強めており、ディスインフレ問題克服のためにECBが2015年1月22日の理事会で量的緩和導入を決定するとの思惑が早くも強まる可能性がある。ECBがFRBに代わる新たな緩和マネーの供給源となる、とマーケットで意識されればグローバル株式のサポート要因となろう。株式市場全体がリスク選好への回帰を鮮明にすれば、米金利への低下圧力も後退し続けることで、ドル円は年内の121.85トライの可能性が高まろう。円相場はユーロ円以外、総じて円安優勢の展開となろう。

Today’s Outlook -波乱要因はギリシャの総選挙

上記で「ユーロ円以外」と指摘した理由は、ギリシャ情勢にある。29日に3回目のギリシャ大統領選が予定されているが、与党候補が当選ラインの180票(定数300)に達しなければ、国会が解散され総選挙となる。1回目が160票、2回目が168票であることを考えるならば、来年1月に総選挙実施となる可能性が高い。ECBの緩和強化が意識されるタイミングでの総選挙となれば、緊縮財政に反対している野党・急進左翼進歩連合躍進の印象をマーケットに与え、ユーロ独歩安の展開となる可能性があろう。また、ギリシャリスクが株式市場の波乱要因となれば、ユーロ円の下落が他のクロス円の下落(円高)を誘発しよう。
ドル円も上値の重い展開となるだろう。ただ、リスク回避のドル買い圧力が相殺要因となり120円台はかろうじて維持すると思われる。120円割れとなっても、リスク選好の土台である米ファンダメンタルズ改善と日欧緩和マネーの流入期待が崩れない限り、調整の円高と捉えておくべきだろう。サポートポイントに関しては下記「TECHNICAL ANALYSIS HIGHLIGHTS」を参照されたし。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 121.00:12月9日高値 120.83:12月23日高値
サポート 120.00:サポートポイント 119.60:リトレースメント23.60%

120.00-121.00を中心レンジと想定。リスク選好回帰となれば、121.00を視野に上値トライとなろう。逆にギリシャリスクのネガティブインパクトが株式市場全般に波及すれば、120.00トライとなろう。ただ120円割れとなっても、上述した通り調整の範囲内となる可能性が高い。テクニカル面では、121.85レベルからの23.60%戻し119.60レベルでの攻防に注目したい。

ユーロドル

レジスタンス 1.2260:リトレースメント23.60% 1.2246:12月23日高値
サポート 1.2164:12月23日安値 1.2100:サポートポイント

ECBの緩和強化観測とギリシャリスクを想定し、ダウンサイドリスクを警戒したい。目先の焦点は1.2164レベルだが、ユーロ売り圧力が強まることを想定し、1.2100トライの展開を常に意識しておきたい。一方、ユーロショートカバーの展開となっても、それはユーロ買いではなくドル売りの可能性が高い。上値は1.2250前後までの反発が限界と想定している。

【お知らせ】
次回配信は2015年1月5日(月)となります。
お客様におかれましてはご理解のほどよろしくお願いいたします。

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