ドル高調整地合いはもうしばらく続く

Market Overview-続くドル高調整地合い

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8日の外為市場でもドル高調整地合いが継続した。昨日公表された9月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、世界経済の減速が米国の景気回復のリスク要因となる可能性があると指摘。事前想定よりもタカ派寄りの内容とならなかった議事録の内容を受け、現行の低金利政策が長期化するとの観測が強まり、米債利回りは中短期ゾーンを中心に急低下。米金利の低下は外為市場でのドル高調整地合いを促した。ユーロドルはストップを巻き込み、1.27ミドル手前までショートカバーが進行。新興国&資源国通貨も対ドルでの買戻し地合いが継続した。対円でもドル売り圧力が強まったものの、クロス円の上昇もあり、他のストレートと比較し下落幅は限定的。108円台を維持したまま、本日の東京時間を迎えている。

9月に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)では、ダラス連銀のフィッシャー総裁とフィラデルフィア連銀のプロッサー総裁の2人が反対票を投じ、且つ政策金利の見通しを示すドットチャートも上方修正された。このため、市場ではタカ派寄りの内容を警戒する向きがあった。しかし、世界経済の減速とそれが米経済へ及ぼす悪影響に言及する等、事前予想ほどタカ派寄りの内容とはならず、且つドル高は輸出と成長に対するリスクになると指摘し、ドル高への懸念を示唆する内容となった。今週はFOMC議事録以外ドル相場を大きく動かす材料がない。米金融政策の方向性を見極め上で注目される次の材料は、来週火曜日以降の米経済指標と金曜のイエレン議長講演となろう。それまでドルロング調整地合いはもうしばらく続くと想定している。

Today’s Outlook -豪雇用統計、BOEの動向、米雇用関連指標

東京時間は、豪州の雇用統計(9月)が焦点となろう。ドル高調整地合いが継続する中、雇用回復を裏付ける内容となれば豪ドル相場の押し上げ要因となろう。対ドルでは、0.8865前後で推移している21日MAを上方ブレイクし、0.8900トライを想定したい。ただ、新規雇用者数は3.21万人から1.55万人へ減少する見通しとなっている。予想以上の落ち込みとなれば、逆に豪ドルの売り圧力が強まろう。アジア株の動向次第では、再び0.87台への攻防へとシフトしよう。

欧州時間はBOE金融政策委員会が焦点となろう。内需(消費者マインドの改善)が国内の景気回復をけん引し、2014年4-6月期の英実質GDP成長率(前年比、年率)確定値は3.2%増と、リーマン・ショック前の水準を回復した。低いインフレ率は気がかりだが、政策スタンスがタカ派寄りにシフトしていることが確認されれば、年内の利上げ観測が台頭しポンド相場を押し上げよう。

NY時間は新規失業保険申請件数の内容に注目したい。予想以上の増加となれば、ドル高調整トレンドに弾みがつこう。一方、雇用統計に続き良好な内容となれば、ドル売り圧力が若干後退しよう。また、この場合は米国株式の押し上げ要因となる可能性もあることから、ドル円は108.85前後で推移している10日MAを突破する可能性が高まろう。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 109.24:10月7日高値 108.87:10日MA(緑ライン)
サポート 107.80:短期サポートライン 107.00:サポートポイント

短期サポートラインは維持。下値の焦点は、引き続きこのラインでの攻防となろう。下方ブレイクした場合は、厚いビッドが観測されている107.00が次の焦点として浮上しよう。一方、上述の米新規失業保険申請件数が雇用改善傾向を示す場合、米株続伸と10日MAブレイクを想定したい。尚、108.80&109.00レベルにはオファーが観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.2800:レジスタンスポイント 1.2771:21日MA
サポート 1.2500:心理的節目 1.2400:サポートポイント

ドル調整地合いを背景に、短期レジスタンスラインの突破に成功。FOMC議事録がタカ派寄りの内容ではなかったこともあり、ユーロのショートカバーはもう少し続く可能性が高まってきた。目先の焦点は、1.2770前後で推移している21日MAの攻防だろう。1.2750-60、1.2800にはそれぞれオファーが観測されている。下値は1.26台の維持が焦点となろう。

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