米株、史上最高値圏の維持なるか

Market Overview-漂う新たな材料待ちムード

bg_data_1227991

連休明けの米株式市場で、ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落。ただ、終値ベースで1,7000ドルを維持したこと、米株反落を受けても他の欧州&新興国株式市場がリスクオフムード一色に陥らなかったこと、中東の地政学リスクが一時的にせよ小康状態となっていることでNY金先物では利益確定売りが継続していること、そして米金利に大きな変動が見られなかったこと等を鑑みるに、昨日の動向はリスクオフ優勢というよりも、リスク選好の合間の調整といったところだろう。グローバル株式市場や米金利に明確な方向感が見られないことから、NY外為市場では新たな材料待ちムードが漂い、レンジ相場に終始した。

その材料とはイエレンFRBの動向、特に中立派の動向だが、それを大きく左右するインフレ&個人消費関連指標は、来週以降順次発表される。よって、今週は昨日指摘した通り米国株式の動向がドル相場や円相場のトレンドを左右するだろう。本日のアルミ大手のアルコア決算(マーケットクローズ後)を皮切りに好決算が続き、米株のバリエーション(株価評価)懸念を払しょく出来るかが最大の焦点となろう。決算を受け米株が史上最高値圏での攻防を維持するならば、米金利への低下圧力はさらに後退しよう。将来の米金融政策の動向を反映し易い2年債利回りはイエレンFRBのハト派スタンス継続にもかかわらず、既に0.50%台に到達している。米株堅調ならば、景気回復期待とそれに伴う利上げ観測を背景に、目先の上限である0.52%レベル(昨年9月)を突破しよう。同時に10年債利回りもレンジの上限である2.80%レベルを目指す展開となろう。これら米金利の上昇は、当然ドル相場全体の押し上げ要因となろう。実際、米ドルのトレンドを示すドルインデックスは、直近の2年&10年債利回りの反発を受け、200日MA(80.26前後)の突破に成功。21日MA(80.35前後)をトライする展開となっている。

逆に米企業決算が、株価の押し下げ要因となれば米金利に再び低下圧力が強まることで、ドル売り圧力を強めよう。同時に、米株の下落は円高圧力を強めよう。特にドル円では、ドル売り圧力と円買い圧力が合わさることで、200日MAやサポートポイント101.20を下方ブレイクし、101.00割れをトライする展開となろう。レンジ上限の突破に四苦八苦している豪ドル円(96.50レベル)やNZD円(90.00レベル)でも下落幅が拡大する可能性があろう。

Today’s Outlook -焦点は日英経済指標とFRB要人発言

東京時間は、日本の国際収支統計の内容が円相場を動かす要因として注目したい。経常収支は1874億円から4175億円へ改善する見通しとなっている。予想以上の改善を示せば、円買い要因となろう。昨日の冴えない欧米株式の動向も考えれば、本日の日経平均も円買い要因と捉えておきたい。

海外タイムでは、英経済指標とFRB要人発言の内容に注目したい。上記の豪ドル円やNZD円とは違い、ポンド円は過去数か月形成したレンジの上方ブレイク(175.00ブレイク)に成功している。また、対ドルでは先週、年初来高値(1.7180)を記録している。ファンダメンタルズ改善傾向が示されれば、早期利上げ観測を背景に対円&ドルでさらに上値トライの展開となろう。

一方、FRB要人発言だが、タカ派のラッカー・リッチモンド連銀総裁とハト派のコチャラコタ・ミネアポリス連銀総裁の講演が日本時間9日午前2時以降に予定されている。ハト派のコチャラコタ総裁のスタンスがタカ派寄りのスタンスを示せば、ドル買い要因となろう。

Today’s chart point

ドル円

レジスタンス 102.80:6月4日高値 102.47:日足の一目/雲の上限
サポート 101.83:200日MA 101.20:サポートポイント

再び200日MA(黄ライン)の攻防に。下方ブレイクすれば、サポートポイント101.20を視野に下落幅が拡大しよう。上値は6月4日高値102.80を上限と想定し、まずは102.40レベルを突破出来るかが焦点となろう。この水準は、6月11日&18日高値レベルであると同時に、102.47前後には日足の一目/雲の上限も推移している。尚、101.40から101.00にかけてはビッドとストップが混在している。一方、オファーは102.20に観測されている。

 

ユーロドル

レジスタンス 1.3638:一目/転換線 1.3634:10日MA
サポート 1.3602:21日MA&一目/基準線 1.3576:7月7日安値

21日MA&一目/基準線を挟んで方向感のない展開が継続中。下方ブレイクすれば、昨日安値を視野に入れる展開となろう。1.3580から1.35ミドルにかけてはビッドが断続的に並んでいる。一方、上値は1.3640レベルの突破が焦点となろう。1.3650にはオファーが観測されている。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

投資手法・戦略ガイド

  • レバレッジと証拠金

    ここでは、IG証券の取引プラットフォームを紹介し、多様な資産クラスを提供するCFDを有効に取引するための方法について説明いたします。また、ストップ注文やリミット注文などの機能、レバレッジ取引の仕組みについても解説いたします。

  • 先物

    主要株価指数と非主要株価指数の目的、さらにその算出方法について理解します。世界で最もポピュラーな取引商品のいくつかを例に挙げ、株価指数という乱高下の激しい市場のエクスポージャーを得る方法を学びます。

  • 市場を動かす要因

    商品は、ほぼすべての製品の裏側の不可欠要素として、近代経済になくてはならないものです。不安定ながらも価値の高い天然資源が、幅広い取引の世界でどのような位置を占めるのか学んでいきます。