リスクオン相場回帰かさらなる後退か

Market Overview-米株安・金利低下・ドル軟調

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昨日発表された米経済指標が総じて冴えない内容となったこと、イラク情勢を巡りオバマ米大統領が空爆の可能性に言及したこと、そして米30年債入札では需要が過去1年間で最高となったことで、12日の米株式市場ではダウ工業株30種平均が大幅に続落し、S&P500種株価指数も3週間ぶりの大幅安となった。一方、米債券市場では金利が低下する展開に。「米株安・金利低下」はドル円での下落圧力を強め、101.60レベルまで円高が進行すれば、クロス円もポンド円以外は円高優勢。また、NY金先物(8月限)が続伸する等、この日のグローバル市場は、リスクオンムードがさらに後退する展開となった。

5月下旬以降、米株続伸と金利反発をけん引してきたのは、総じて好調な内容が続いていた米経済指標である。この状況が続けば、米連邦公開市場委員会(FOMC)前までドル買い優勢の展開が続くことをこのレポートで指摘した。しかし、昨日発表された小売売上高(5月)が予想外に低調な伸びを示したこと、新規失業保険申請件が2週連続で増加し、且つ4週移動平均 も31万5250件と前週の31万500件から4750人増と、5週間ぶりにプラスに転じたことで、直近は筆者の指摘は逆に「株安・金利低下・ドル売り優勢」の展開となっている。この状況が継続するか、それとも筆者の指摘した「株高・金利反発・ドル買い優勢」へ回帰するかは、引き続き米経済指標次第だろう。

Today’s Outlook -米中経済指標と日銀会合

本日は日本時間21時30分に卸売物価指数(5月、PPI)、22時55分にミシガン大学消費者態度指数・速報値(6月)が発表される。昨日に続き冴えない内容が続けば、イエレンFRBのスタンスは「しばらく不変」との認識が強まることで、米債券市場では金利への低下圧力が強まろう。その結果、ドル相場は軟調に推移しよう。ドル円は200日MAを下方ブレイクし、101.00を目指す展開を想定したい。ユーロドルはショートカバー優勢となり、1.36台をトライする可能性が高まろう。一方、米株式は利益確定売り優勢の展開となろう。

逆に総じて市場予想を上回る内容となれば、米ファンダメンタルズ改善期待が再び強まることで、米株の反発を想定したい。その場合、米金利とドル相場は素直に反発しよう。ドル円は、NYの引けで200日MAを維持する可能性が高まろう。ユーロドルは節目の1.3500トライのムードを残したまま、今週の取引を終了しよう。

また、本日はアジア時間に発表される中国の経済指標も外為市場、特に豪ドル相場を動かす要因となろう。日本時間14時30分より小売売上高(5月)、鉱工業生産(同月)が発表されるが、昨日の米経済指標に続き冴えない内容となれば、豪ドルの売り圧力を強めよう。日経平均も含めたアジア株式全体がリスクオフ優勢となれば、豪ドル円だけでなく円相場全体が下値を模索する展開となろう。

尚、日銀金融政策決定会合では海外経済の判断は上方修正が見込まれ、黒田東彦総裁もこれまでのスタンスを堅持する可能性が高いことから、円高要因として注視しておきたい。

Today’s Chart Point

ドル円

レジスタンス 102.24:89日MA 101.98:21日MA
サポート 101.59:200日MA 101.00:サポートポイント

「株安・金利低下」が続けば、200日MA(黄ライン)ブレイクを想定。101.50レベルには厚いビッドが観測されている。一方、上値は21日MA(緑ライン)&89日MA(赤ライン)での攻防に注目したい。102.20レベルにはオファーが観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.3590:10日MA 1.3572:6月12日高値
サポート 1.3503:6月5日安値 1.3477:2月3日安値

焦点は、節目の1.35トライ。下方ブレイクした場合は、重要サポートポイント1.3477を視野に下落スピードが加速することを想定したい。これらサポートポイントには、厚いビッドが観測されている。一方、上値は、1.3595前後で推移している10日MAを突破し、1.36台へ再上昇出来るかが焦点となろう。

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