ドル高維持 USD/JPYは125円トライへ

アナリストの視点-6月はドル高でスタート

ドル高

1日のNY外為市場は、ドル買い優勢の展開となった。この日発表された米指標データでISM造業景況指数(5月)と建設支出(4月)が市場予想を上回ったことで、米景気回復期待が台頭。米金利が素直に上昇で反応したこともあり、外為市場ではドル高優勢の展開に。特に日米金融政策のコントラストが意識されているUSD/JPYはレジスタンスポイント124.50レベルを突破すると、124.92レベルまでドル高が進行した。EUR/USDは1.1手前でレジストされ1.09割れ。対新興国通貨や資源国通貨でもドル高の展開となった。

米連邦準備理事会(FRB)が物価目標の指標とするPCEコアデフレーター(食品とエネルギーを除く)は、前年同月比で1.2%の上昇にとどまった一方、上記の指標データは総じて好調な結果となった。NYタイムでは後者の方が材料視され、「株高/金利上昇/ドル高」で反応。興味深いのはドル高局面で米株が上値トライとなったことだが、FF金利先物市場での9月利上げ確率が23%前後となっている点を鑑みるに、米早期利上げ観測の後退が米株をサポートしている面がうかがえる。だが、今週の米指標データが総じて好調ならば、ファンダメンタルズの改善に裏打ちされた実態の伴った「期待」を背景に9月利上げの可能性が意識されよう。外為市場では、昨日指摘した持続的且つ健全なドル高トレンドが形成されよう。その際、米株が高値圏を維持できるならば、円相場はUSD/JPYが円安のけん引役となろう。逆に米利上げ観測が「懸念」として意識され米株が崩れるならば、他の株式市場も下値を模索する展開となろう(欧州株式及び主要な新興国株式市場は高値圏は維持しているものの、4月以降徐々に上値が切り下がる展開となっている)。結果、円相場ではクロス円での円高がUSD/JPYの上昇圧力を相殺する展開が想定される。

本日の焦点-USD/JPY125円トライは時間の問題

目先注視すべきは、USD/JPYの125円トライだろう。現在のドル円はドルインデックスとの相関性が強まっている。そのドルインデックスが、米利上げ期待とギリシャリスクを背景に3月高値からの61.80%戻しを突破し、現在の反発基調を維持するならば、USD/JPYの125円トライは時間の問題と言えるだろう。

ただ、節目の125円を越えると、126円レベル(2001-2002年にかけて形成されたヘッドアンドショルダーの「ショルダーレベル」もしくは「ダブルトップ」)まで目立ったテクニカルポイントが見当たらない。よって、125円突破後はトレンドフォローを背景にこのレベルまでの到達を想定する局面にシフトする一方、米国サイドによる突然のけん制球にも注意したい。

また、本日は豪ドルの動向にも注視したい。米利上げ期待を背景に資源国通貨全般も対ドルで軟調地合いとなっている。このタイミングで本日の豪準備銀行(RBA)会合声明で、中国の景気減速リスクを背景に追加利下げの可能性に言及してきた場合、豪ドルはさらに下値トライの展開となろう。NZDも追随しよう。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 126.00:レジスタンスポイント 125.00:レジスタンスポイント
サポート 124.26:5日MA(赤ライン) 123.85:6/1高値

最大の焦点は125円の突破。このレベルには厚いオファーとオプションバリアが観測されている。ただ、上の水準にはストップが置かれており、ストップハンティングとなれば126円まで一気に上値トライもあり得る。
一方、下値は引き続き5日MAの維持が焦点となろう。123.80から123.50レベルにかけては断続的にビッドが観測されている。

EUR/USD

レジスタンス 1.1000:レジスタンスポイント 1.0979:10日MA(赤ライン)
サポート 1.0819:5/27安値 1.0800:サポートポイント

1.10でレジストされ日足の一目/雲の攻防へとシフト。目先の焦点は1.08台(5/27安値)の維持だろう。1.0880から1.0820レベルにかけては断続的にビッドが観測されている。
一方、上値は厚いオファーが並び始めた1.10がレンジの上限となるかが注目される。

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