今日の主役は米週間原油在庫統計 FOMCは脇役

Market Overview

26日の海外外為市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に方向感の無い展開となった。円相場は堅調な欧州株式が好感され徐々に円安優勢の展開に。しかし、米株の上値が抑制されたことからNY時間は円を買い戻す動きが散見された。ドル円(USD/JPY)は104-105円のレンジ相場に終始。欧州株高を受けたクロス円の戻りも限定的だった。

ドル相場も方向感の無い展開となった。対ユーロではドル買い優勢の状況が継続。1.09台への攻防シフトが明確化する一方、対資源国&新興国通貨ではFOMC前の調整圧力と原油先物相場(WTI9月限)の続落が絡み合い、強弱まちまちの展開に。ドルインデックスは小陰線となるも、200日MA上での推移は変わらず。

他の市場動向だが、米国株式はFOMCを控えていること、そして一部の冴えない企業決算が嫌気され上値の重い展開に。一方、米金利はここにきて利上げ期待が俄かに意識され始め、2年債利回りは「BREXITショック」前の水準(High:0.778%)まで戻す局面が見られた。原油先物相場(WTI9月限)は、供給過剰懸念を背景に続落。一時42.36ドルと、4月20日以来となる低水準まで下落する局面が見られた。

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Analyst's view

今日の市場の主役は米連邦公開市場委員会(FOMC)、と思われがちだが、筆者は今回のFOMCがグローバル市場に与える影響は小さいと考えている。根強い低インフレ状況やBREXITリスクのネガティブインパクトを見極める必要が新たな課題として浮上している点を考えるならば、利上げは「Data Dependency-経済指標次第」という従来のスタンスを踏襲するだろう。FOMC声明で景気の上方修正をしてきた場合、年内の利上げは意識されるだろう。しかし、上記のリスクファクターや現時点での利上げ確率(FED Watch:4.8% / 金利市場:3.6%)を考えた場合、「9月利上げ」が強く意識される可能性は低いだろう。よって今回のFOMCは、米国株式のサポート要因とはなっても、グローバル市場を大きく変動させるインパクトはないだろう。

では本日、主役と務めるのは?
筆者は、米国の週間原油在庫統計(日本時間23時30分発表予定)と考えている。「Market Overview」にあるとおり、原油先物相場(WTI9月限)は下落トレンドを形成中。CRB指数は節目の180.00ポイントでサポートされ昨日は小陽線が出現した。しかしWTI同様、標準誤差回帰分析バンドの下限をトライする状況となっている。WTIやCRB指数との乖離が拡大傾向にある資源関連株の一部には次第に売り圧力が強まっている(=7月高値水準からの下落率:米石油大手シェブロン&エクソンモービルは4.0%前後 / 英BPは5.9% / 資源三大メジャーのBHPビリトンは6.4%)。上記の乖離が収斂される傾向にあることは22日のレポート「リスク要因は日銀イベントと原油相場」で指摘した通り。

国際商品市況がさらに下落するかどうか。この点を見極めうる上で、本日は上記の米週間原油在庫統計が重要な材料となろう。供給過剰懸念を強める内容となれば、WTIに売り圧力が強まり、結果として国際商品市況(CRB指数)も下値トライの展開となろう。株式市場では資源セクターへの売り圧力が強まることが想定される。
「商品安・株安」となれば、外為市場では円高圧力が強まろう。注目の通貨ペアはドル円(USD/JPY)。レジスタンスラインおよび一目/雲(日足)という重要テクニカルで上値がレジストされ、21日MAをトライする状況へと転じている。このMAをも下方ブレイクする展開となれば、テクニカル面でも円高再燃シグナルが点灯しよう。クロス円も総じて下値トライの展開となろう。ユーロ円(EUR/JPY)、ポンド円(GBP/JPY)そして豪ドル円(AUD/JPY)はドル円同様、21MAでの攻防となっている。下方ブレイクした場合は、それぞれ111円、130円そして75円を視野に下落幅が拡大する可能性あり。


【WTI日足チャート】 
・テクニカル: 標準誤差回帰分析バンド

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CRB指数日足チャート】
・テクニカル: 標準誤差回帰分析バンド

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