ドル高優勢 焦点は米株の高値圏維持

Market Overview -ドルインデックス、レンジ上方ブレイクが明確化

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2日の米国株式市場でダウ工業株30種平均とS&P500種株価指数は過去最高値を更新。ナスダック総合指数も終値ベースで15年ぶりに5000を上回る展開となった。株高に加え、1月の米個人消費支出(PCE)がインフレ調整後の実質ベース(コアPCEデフレーター)で前月比+0.1%と堅調な伸びを見せたこともあり、米金利は各ゾーンで上昇。「米株高+金利上昇」に加え、欧州中央銀行(ECB)の緩和強化を背景にユーロ売りが継続したこともあり、外為市場ではドル買い優勢の展開となった。EUR/USDは1.1160レベルと先月26日以来の水準までユーロ安/ドル高が進行。USD/JPYは節目の120.00を突破すると高値120.19を付けた。一方、クロス円もUSD/JPYの上昇や米株高がけん引役となり、NY時間に円売り圧力が強まる局面が見られた。ただ、ドルストレートでのドル高もあり上値は限定的。USD/JPYこそ120円台を維持したものの、ユーロ円は134.30台、豪準備銀行(RBA)による利下げ観測が意識されている豪ドル円は93.20台でそれぞれ上値の重い状況が続いたまま、本日の東京時間を迎えている。

ドルインデックス(DXY)は、ボックスレンジの上限である95.00を完全に上方ブレイクしてきた。2月米雇用統計の結果次第ではこのブレイクが「だまし」となる可能性があるものの、米ドルだけでなく米金利までがCPIコアやPCEコアデフレーターの結果に敏感に反応している点を鑑みるに、市場関係者は再び6月利上げの可能性を意識し始めていることがうかがえる。また、昨日の動向で注視すべきは米株の動向だろう。CPIコアが発表されて以降、軟調な地合いが継続していた米株が上値トライとなった点は興味深い。PCEコアデフレーターの結果を受け続落していれば、それは6月利上げ懸念の台頭を意味し、グローバル株式市場でリスク回避ムードを強める可能性があった。しかし実際は、ダウ平均とS&P500が最高値更新となる等、リスク選好ムードはむしろ強まっている。昨年以降、米株が調整に入るタイミングを確認すると、米企業決算シーズンに絡んでいることがわかる。次の決算シーズンが4月であることを考えるならば、3月はこのまま株高が継続する可能性が高い。リスクイベントは米連邦公開市場委員会(FOMC)だが、すでにイエレン議長が議会証言で地ならし発言をしていることもあり、米株が大きく崩れる可能性は低くなっている。

外為市場ではもう一度戦略を練り直す必要があろう。「株高オンリーのリスク選好」ならば、クロス円を中心とした円安&資源国通貨買い優勢の展開が想定された。しかし、6月利上げ観測の再台頭によりこのまま米金利が株高に追随していくならば、ドル円を中心とした円安&資源国通貨売りの展開を想定すべきだろう。また、ファンダメンタルズ面で脆弱な新興国通貨も対ドルで軟調に推移することが想定される。

Today’s Outlook -米株、高値圏の維持なるか

本日は米指標データの発表や要人の講演等は予定されていない。このような状況の中、米株が高値圏を維持できるかが外為市場のトレンドを左右しよう。上値トライの状況が継続すれば、米金利の低下圧力がさらに後退することでドルインデックスは96.00レベルを視野にドル高優勢の展開となろう。EUR/USDは1月26日安値1.1114レベル、USD/JPYは2月11日高値120.49レベルを突破できるかが注目される。

米国イベント以外で注視すべきは、日本時間12時30分のRBAイベントだろう。政策金利は連続で利下げするとの見方(2.25%→2.00%)が優勢。声明文までがハト派スタンスとなれば豪ドル売り圧力が強まろう。その場合、AUD/USDはビッドが観測されている0.7650レベル、AUD/JPYは92.60前後(2日現在)で推移している21日MAを維持できるかが注目される。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 121.00:レジスタンスポイント 120.50:レジスタンスポイント
サポート 119.00:ビッド 118.82:21日MA(3/2現在、赤ライン)

節目の120.00を再び突破し、且つトライアングル上限に絡んだ値動きとなっている。こうなってくると焦点は121円のトライだが、その前に2月11日高値120.48レベルを突破する必要がある。このポイント上(120.50&120.75)にはオファーが観測されている。オーダー状況の面で120円ミドルが強固なレジスタンスとして意識される可能性があろう。一方、下値はビッドが観測されている119円台の維持が焦点となろう。ただ、下方ブレイクしても21日MAを下抜けない限り、緩やかなドル高/円安トレンドが継続しよう。

ユーロドル

レジスタンス 1.1347:一目/基準線(赤ライン) 1.1250:レジスタンスポイント
サポート 1.1114:1月26日安値 1.1100:サポートポイント

一目/基準線にレジストされレンジの下限(1.1200)及びボリンジャー下限(σ-2.0)をも下方ブレイクする展開に。次の焦点はボリンジャー下限(σ-2.5)だが、ソーサー・トップの形状を鑑みるに、常に1.11ブレイクの可能性を意識しておくべきだろう。ショートカバーの展開となった場合は、一目/基準線を突破出来るかが注目される。
尚、直近のオーダー状況だが、1.1150及び1.1100にはビッドが観測されている。また、1.11下にはストップの観測もある。

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