ジャクソンホールは無風で通過?

Market Overview

24日の海外外為市場は、米ドルを買い戻す展開となった。この日の米10年債利回りは、イエレン&ドラギ講演前(ジャクソンホールシンポジウム)の調整により反発。だが、この日の米株がトランプリスクを背景に続落したため、2.2%手前でキャップされた。米金利の反発は米ドル買い圧力を強めドル円は109.60まで、ユーロドルは1.1784までそれぞれ米ドルのショートカバーが進行した。

国際商品市況だが、NY原油先物9月限は反落した。メキシコ湾岸で発生したハリケーン「ハービー」が米国の石油精製において重要拠点であるテキサス州を通過する可能性があり、一時的な供給懸念よりも経済的な打撃の方が意識された。また、米国の石油在庫の増加も売り材料となり、前日比0.98ドル安の1バレル=47.43で終えた。NY金先物12 月限は米ドル高が嫌気され、前日比2.7ドル安の1トロイオンス=1292.0と小反落した。

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Analyst's view

本日は、米ワイオミング州ジャクソンホールで開催される経済シンポジウムでのイエレン&ドラギ講演が焦点となろう。それまで各市場は小動きに終始しよう。注目すべきイベントではあるが、今回のジャクソンホールは無風で通過する可能性がある。
日本時間23時に予定されているイエレン講演だが、テーマは「金融の安定」。7月の下院金融サービス委員会の議会証言とFOMC議事要旨で年後半の金融政策の方向性は確認されている。2017年に入りインフレの鈍化が鮮明となっていることも考えるならば、米金融政策は今後の指標データ次第で変遷する可能性もはらむ。よって、今回のジャクソンホールは、イエレンFRBにとって新たな判断材料を提供する場ではない。仮に金融政策に言及しても、それは7月FOMC議事要旨に沿う内容となろう。イエレン講演が材料視される可能性は低い。
一方、日本時間26日午前4時に予定されているドラギECB総裁のテーマは「ダイナミックなグローバル経済の促進」。ドラギ総裁は今回のテーマから逸脱する話はしない、との一部報道があった。また、ECB議事録でユーロ高への懸念と金融政策の変更に伴うリスクについて議論されていたことも判明している。これらの点を考えるならば、ドラギ総裁が来月のECB理事会前に現行の金融政策の変更について言及する可能性は低い。よって、トラ義講演が材料視される可能性も低い。
サプライズを提供するならばドラギ総裁の方だろう。予想外にも金融政策の変更について言及してくるならば、外為市場はユーロ高で反応しよう。この場合、ユーロドルは短期レジスタンスラインおよびオファーが観測されている1.1850を突破する可能性が高い(チャート①参照)。ユーロ高となる場合、ドル円は対ユーロでの米ドル売りの影響が波及することで、上値がレジストされよう。ドラギ講演が観測報道通りの内容ならば、本日のドル円は109円を中心としたレンジ相場に終始する可能性がある。一方、ユーロドルは1.18を挟んだ売り買い交錯の継続を想定している。


【チャート①:ユーロドルチャート】

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【チャート②:ドル円チャート】

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