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FOMCと米ドル相場 ②

Market Overview

12日の海外外為市場は、米ドル売り優勢の展開となった。米10年債利回りは入札内容を受け上昇する局面が見られるも、株安が金利の上昇圧力を相殺する展開に。ドル円は徐々に下げ幅を拡大させ、NYタイムに109.63レベルまで下落する局面が見られた。一方、ユーロドルは仏下院選挙の結果を好感した買いが入るも、FOMCを前に上昇幅は限定的。1.1232レベルで上値がレジストされた。先週の総選挙で与党保守党が敗北したことで急落した英ポンドは、徐々に水準を切り下げる展開となった。対ドルでは9日以来となる1.26ミドル割れの局面が見られた。

欧米株式は総じて軟調地合いに。特にこれまで米株高をけん引してきたハイテク株での調整圧力が強まり、ナスダック総合は前週末比32.453ポイント安の6175.46と5月24日以来となる安値水準で終了した。国際商品市況では、NY原油先物7月限が小幅に続伸し、前週末比0.25ドル高の1バレル46.08ドル。サウジ側による向こう3―4カ月で原油在庫の削減が進むとの見解が好感された。一方、NY金先物8 月限はFOMC前の調整相場が継続し続落。前週末比2.5ドル安の1268.9ドルで終了した。

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Analyst's view

今週の外為市場が米FOMCにらみの展開であることは、12日のレポート「FOMCと米ドル相場 ①」で述べた。金利予測が前回見通しを維持する内容となれば、米ドル売り圧力が強まると指摘した。何故なら、6月利上げはすでにメインテーマではなく、且つ年3回の利上げペース(残り2回)とバランスシートの縮小も市場は織り込み始めているからだ。

今年に入り米政策リスクに敏感に反応している米金利が上昇基調を維持する材料は、目下のところ良好な指標データのみである。ただ、米経済の成長を左右する賃金上昇ペースは2.5%増(5月、前年同月比)と、抑制された状況が続いている。賃金の伸びが抑制された状況は個人消費の拡大の阻害要因となろう。「賃金の抑制→個人消費の低迷」の状況が続けば、FEDが注視するインフレへの上昇圧力も後退しよう。実際、今年に入りコアCPI / コアPCEはともに低下基調を辿っている(チャート①参照)。

これら指標データの内容を鑑みて尚、FED内の金利予測が加速というかたちで示されるならば、市場は9月利上げを早くも意識しよう。その場合、米ドル相場のトレンド決定要因である米金利には上昇圧力が強まろう。ドル円は、短期レジスタンスラインを難なく突破する可能性が高い(チャート②参照)。一方、1.1300の突破に失敗し続けたユーロドルでは調整色が強まろう。短期サポートラインを下方ブレイクし、1.10割れの展開を警戒したい。ただ、このシナリオで最も注意すべきは、高値圏にある米株の調整だろう。米株高をけん引してきたハイテク株への売り圧力が強まっているタイミングで、年3回以上の利上げペースの可能性が台頭すれば、絶好の調整材料となろう。それを意識してかVIX / VSTOXXはともに上昇基調にある。調整相場の深さや期間によっては米金利は利上げペースよりも、株安(=リスク回避)の方に反応しよう。その結果、ドル円の上値がレジストされよう。


【チャート①:米インフレ指標】

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【チャート②:ドル円チャート】

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