重石となる国際政治リスク

Market Overview

13日の海外外為市場は、米ドルを買い戻す動きが散見されるも明確な方向感は見られなかった。この日発表された米指標では、新規失業保険申請件数と4月のミシガン大学消費者態度指数速報値が市場予想を上回った。また、米銀大手の好決算もあり米ドルはショートカバー優勢の局面が見られた。ただ、グッドフライデーの祝日も含めた3連休前ということもあり積極的な買戻しは見られず、また米債券市場で10年債利回りが2.2%台での推移に終始したこともあり、ドル円は109.39、ユーロドルは1.0609レベルで米ドル買い圧力が後退した。

欧米株式動向だが、引き続き地政学リスクが相場の重石となった。「金利低下→利ザヤ収益悪化懸念」を背景とした金融セクターの下落も相場の圧迫要因となった。ダウ平均は前日比138ドル61セント安の2万0453ドル25セント(速報値)と、2月13日以来2カ月ぶりの安値水準で取引が終了。一方、NY原油先物5月限は需給改善期待を背景に小反発した。ただ、海外株式が全面安となったこと、3連休を控えていることもあり上昇幅は限定的だった。終値は1バレル=53.18ドル(前日比+0.13%)だった。

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Analyst's view

13日のドル円は108円台まで下落するも、108.70台で推移している200日MAでかろうじて反発。本日は119円台を維持してのスタートとなった。行き過ぎた下落の後はショートカバー(調整の買戻し)が入るのが常だが、ご多分に漏れず目先のドル円もショートカバーが散見されよう。その際注視すべきは、節目の110.00がサポートからレジスタンスへ転換しているかどうか、この点が重要ポイントであることは13日のレポート「トランプ発言に翻弄される米ドル相場」で指摘した通り。ただ、このレベルの突破に成功しても、明確なレジスタンスとして意識されている週足一目/雲の上限(111.35レベル)を突破しない限り(=テクニカル面での転換が確認されない限り)、常に200日MAブレイクを想定しておきたい。

本日は祝日(グッドフライデー)ということもあり、各市場では小動きの展開が想定される。リスク要因はやはり北東アジア情勢にあろう。米軍は13日、アフガニスタン東部のナンガルハル州でも空爆を実施。トランプ大統領は今回の軍事作戦について記者団に対し「また見事に任務に成功した。アメリカ軍を誇りに思う」と言及した。シリアへの巡航ミサイル攻撃、朝鮮半島への空母派遣そしてアフガン空爆といった一連の米軍の行動は、否が応でも北東アジアリスクの高まりを市場に意識させるだろう。先の読めない国際政治リスクを反映し、通貨オプション市場では1か月物を主体としたドルプット(円コール)への需要が高まりリスクリバーサル(25D、1か月物、ミドルレート)はマイナス2.60%前後まで低下中。ドル円は109円を挟んでレンジ相場が想定されるが、上述した国際政治の状況では110.00をトライする可能性は低いだろう。クロス円、特にユーロプットへの需要が高まっているユーロ円の下落リスクにも注視しておきたい。


【チャート:ドル円とユーロ円】

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