焦点は欧州通貨の動向

Market Overview

3日の海外外為市場は、ユーロ売り優勢の展開となった。この日発表されたADP雇用統計(7月)が良好な内容となったことで、ドルを買い戻す動きが強まった。ユーロドル(EUR/USD)は1.1140レベルまで「ユーロ安・ドル高」が進行した。EUR/USDに追随し、ユーロ円(EUR/JPY)も先月11日以来となる112.66レベルまで下落する局面が見られた。また、国際商品市況が反発したことで、対資源国通貨でもユーロ安優勢となった。

他の市場動向だが、原油先物相場(WTI9月限)は、米国のガソリン在庫やオクラホマ州クッシングの原油在庫が前週比で減少したことが好感され、3%以上の急反発となった。欧州株式は原油先物相場の反発と景気先行き不透明感が交錯し、強弱まちまちの展開に。米国株式市場は原油先物相場の反発を受け、主要3市場がそろって買い優勢の展開となった。米国債券市場では、本日の英中銀金融政策委員会(MPC)や明日の雇用統計を控え、各ゾーンの利回りは小幅に低下した。

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Analyst's view

本日は欧州通貨の動向に注視したい。注目イベントは、英中銀金融政策委員会(MPC)。25bpの利下げ(0.50%→0.25%)は既に織り込み済み(市場が想定する利下げ確率:97.75%)。よって、利下げのみならば、ポンド相場は上昇する展開が想定される。
「BREXITショック」の影響が出始めるのが今年後半以降である点を考えるならば、今回のBOEイベントの焦点は追加の利下げスタンスにあろう。また、資産買取ファシリティー(APF)の額も現行の3750億ポンドから増額してくるか、注目される。カーニーBOEが追加緩和のスタンスを強調してくるならば、ポンド相場は下落しよう。その場合、注目されるのはユーロの動向だ。3日のユーロドル(EUR/USD)は上記の通りユーロ売り優勢の展開となった。BOEの金融緩和スタンス継続の表明は、ドラギECBも「BREXITショック」の影響をプロアクティブに阻止せざるを得ない、との連想を市場に抱かせよう。89日MAで上値がレジストされているタイミングで、ドラギECBの追加緩和観測(=9月会合での追加緩和観測)が台頭すれば、EUR/USDは再び1.09台を視野に下落幅が拡大する可能性が高まろう。EUR/USDの下落がドルインデックスの上昇要因であることは、3日の動向をみれば明白(陽線出現)。英欧の金融緩和強化に加え明日の米雇用統計(7月)が市場予想を上回るならば、再びドル高ムードが強まろう。

本日の円相場だが、「BOEの緩和スタンス継続→ECBの追加緩和観測→欧州株式上昇→米株上昇」を背景に、ドル円(USD/JPY)は円高を是正する動きが散見されよう。ただ、明日の米雇用統計を見極めたいとの思惑が上昇圧力を相殺しよう。103.00までの反発が限界か。一方、クロス円はまちまちの展開が想定される。欧州通貨は対ドルでの下落圧力により売り優勢となる可能性がある。それ以外の通貨ペアは株高を背景に円安優勢で推移する可能性があろう。

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