株式にらみの状況が続く円相場

Market Overview

23日の海外外為市場は、円買い優勢の展開となった。この日の原油価格(WTI)は続落する展開に。イランが原油増産の凍結はないと強調したことで再び供給過剰懸念が意識されたことが続落の背景にある。軟調な原油価格は欧米株式市場での利益確定売り圧力を強め、その結果、外為市場では円高圧力が強まった。ドル円(USD/JPY)は109.11レベルまで円高が進行。クロス円も総じて円高優勢の展開となり、大陰線が出現したユーロ円は9日以来となる122.38レベルまで下落した。

米債券市場は、「原油安 / 株安」を背景に10年債利回りに低下圧力が強まった一方、金融政策の方向性に敏感な2年債利回りは逆に反転。0.90%台をしっかりと維持する展開となった。

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Analyst's view

ドルインデックスは、95.50レベルで上値がレジストされる状況へシフトしている(日足チャート参照)。だが、米金融政策の方向性に敏感な2年債利回りは3月FOMCの水準まで一時反発。「米株安 / 原油安」にもかかわらず、23日の2年債利回りが反発した事実を考えるならば、「6月FOMC」への意識が市場で相当高まっていることを示唆している。テクニカルの攻防分岐-今年最高値99.83を起点としたレジスタンスラインの突破を常に想定しておきたい。

ドルインデックスとの相関性が高まっているドル円(USD/JPY)だが、23日のレポートで指摘した通り、昨日は「株安=円高」圧力の高まりが上値のレジスト要因となり、109円前半レベルへ反落。「ドル高」圧力のみでは、ドル円の上昇に限界があることを露呈した。クロス円も株安に敏感に反応している事実を考えるならば、円相場のトレンドは、やはりグローバル株式動向次第ということになろう。そのグローバル株式を左右する要因のひとつが原油価格(WTI)だが、直近はイラン情勢もあり48ドルレベルで上値が抑制されている。だが、すぐに不安定化するムードは感じられない。また、ドル /人民元(USD/CNH)も直近は元高基調となっており、目先は年初ような混乱が発生する兆しは見えない。結果、投資家の不安心理を表すVIX指数も依然として13-1ポイントのボックスレンジを維持している。

ただ、「ドル高=株安」であることは下の比較チャートで一目瞭然。年初のようなリスク回避相場とはならなくても、ドル高を理由に株式市場が緩やかに下落基調を辿るならば、円相場もその動きに追随する可能性が高い。事実、各クロス円の戻りが限定的となっている事実は、その点(緩やかな株安=緩やかな円高)を物語っている。ドル円は株式動向次第で108円トライも112円トライも想定されよう。


【ドルインデックスチャート】

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【比較チャート】青ライン:世界株式(MSCI) 緑ライン:ドルインデックス

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