改善傾向にあるリスクセンチメント

Market Overview

10日の海外外為市場は、円売り優勢の展開となった。この日の原油価格(WTI6月限)は、アフリカ産油国の不穏な情勢やオイルサンドが集まるカナダ西部の山火事を背景とした供給減観測の強まりが意識され大幅反発。堅調な原油価格の動向を受け主要な海外株式も総じてリスク選好優勢となったことで、外為市場では円売り圧力が強まった。同時にドル相場の反発基調も継続したことから(=ドルインデックスは6日連続での陽線が出現)、ドル円(USD/JPY)は109.34レベルまで上昇。クロス円も総じて円安優勢で推移した。
一方、ユーロ相場も売り優勢で推移した。ドルの買戻し基調が継続したこと、そして原油価格の大幅な反発を背景に資源国通貨買いが重なったことでユーロには売り圧力が強まった。

米金利は、「株高・原油反発」を受け各ゾーンで小幅に上昇した。しかし、イエレンFRBによるハト派スタンス継続の影響は大きく、2年債利回りは0.74%台、10年債のそれは1.78%台にすら届かず小幅な反発にとどまった。

bg_stock crash equities 5

Analyst's view

上記の市場動向に加え、VIX指数が再び13ポイン度台(昨日は13.63)まで低下している点も考えるならば、投資家のリスクセンチメントは改善傾向にある。

リスク回避発端の要因となり得る材料として筆者が注視している中国市場は10日の上海総合やCSI300指数は陽線引け。上昇幅が限られた点やドル高の影響を受け人民元に売り圧力が強まっている点は気がかりだが、原油価格(WTI6月限)をはじめ国際商品市況(CRB指数)が大幅に反発する等、中国の内需縮小に過敏に反応するムードは感じられない。また、注目の米国指標データが13日に集中している点も考えるならば、ここ数日でリスク選好の先導役である米株の圧迫要因となりそうな材料といえば、本日の米週間石油在庫統計(23時30分)とドル高リスクくらいだろう。前者の内容で供給過剰懸念が意識され原油価格が反落しても、リスクセンチメントが改善傾向にある中では、米株の利益確定売り圧力を強める程度で、リスク回避圧力を強めるインパクトはないだろう。注視すべきはドル高リスクの方だが、リスクセンチメントの改善傾向に加え米金利の上昇が抑制されている現状を考えるならば、こちらも目先は利益確定売り程度のインパクトにとどまる可能性があろう。

よって、円相場は円高調整地合いの継続を想定したい。ドル円(USD/JPY)はリトレースメント61.80%にあたる109.46レベルの突破及び心理的節目の110.00トライが焦点となろう。ユーロ円は121.46からのリトレースメント61.80%にあたる124.54レベルを突破し125.00トライとなるかが注目される。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

投資手法・戦略ガイド

  • CFDの取引方法

    ここでは、IG証券の取引プラットフォームを紹介し、多様な資産クラスを提供するCFDを有効に取引するための方法について説明いたします。また、ストップ注文やリミット注文などの機能、レバレッジ取引の仕組みについても解説いたします。

  • 注文とは

    ポジションを保有・清算できるいくつかの方法を学びます。単純な直接取引から、人がいなくても自動で指示を出すような取引までいろいろあります。注文取引により、利益額をあらかじめ設定したり損失額に対してストップをかけたりできます。複数の注文方法を紹介するとともに、利用方法を説明いたします。

  • 外国為替市場

    世界最大で最も流動性の高い金融市場の仕組みについて理解します。どのように国際通貨が取引されているかをご説明し、ポピュラーマーケットの取引を開始する前に知っておくべき重要ポイントを押さえます。