米FOMCは無風で通過 焦点は日銀イベントへ

Market Overview

27日の海外外為市場は、ドル売り優勢の展開となった。
米連邦準備理事会(FRB)は27日の連邦公開市場委員会(FOMC)で金融政策の現状維持を決定。注目された声明文は玉虫色の内容となり明確に「6月利上げ」シグナルを発信してこなかったことから、米債券市場では各ゾーンの利回りが低下した。これを受け外為市場ではドル売り圧力が徐々に強まり、ドルインデックスは3日連続の陰線引けとなった。

一方、円相場は円安優勢で推移した。ドル相場が軟調地合いとなったこと、欧米&新興国の各株式市場が堅調さを維持したこと、また原油価格(WTI6月限)が昨年11月9日となる1バレル=45ドル台を回復したことを背景に、クロス円を中心としたリスク選好の円売り圧力が強まった。ドル円(USD/JPY)は、ドル売り圧力と円売り圧力がせめぎ合いとなったため、111円台でのレンジ相場が終始継続した。

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Analyst's view

27日に発表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明要旨は一言でいうならば玉虫色の内容だった。冒頭で経済活動の減速兆候を示唆し(growth in economic activity appears to have slowed)、②家計支出、設備投資そして純輸出の面でも懸念を表明してきた(Growth in household spending has moderated / business fixed investment and net exports have been soft)。一方で、③労働市場や住宅市場は改善基調にあるとし(labor market conditions have improved further / the housing sector has improved further)、④3月会合時に盛り込んだ「世界経済と金融環境がリスクになっている(global economic and financial developments continue to pose risks)」との文言を削除してきた。
①と②は早期の利上げ観測を後退させる表現である一方、④は年初の危機を脱したとイエレンFRBが判断している受け止められ、③と合わせて考えるならば「6月利上げ」の可能性を残したとも言える。玉虫色の声明(=バランスを取ることに専念した声明)に外為市場では当初ドルの売り買いが激しく交錯した。しかし、最終的には明確な「6月利上げ」シグナルが発信されてこなかったと捉えられ、上述した「Market Overview」の動きとなった。

「6月利上げシグナル」→「ドル高」→「株高・国際商品市況反発トレンドの転換」というシナリオが実現する可能性は後退した。本日のメインイベントは日銀金融政策決定会合となるが、すでに指摘しているとおり、総合的な緩和強化に踏み切った場合、現在のリスク選好回帰トレンドを土台に「円安・株高」圧力が強まると想定している。「すでに織り込み済み」との理由で「円高・株安」となっても、「円相場と国内株式のトレンドはグローバル市場の動向次第」という現実を考えるならば、そのグローバル市場が崩れない限り(株高、原油価格の反発、資源国通貨買いトレンドを考えるならば目先そのような展開となる可能性は低いことから)、その展開(=円高・株安)は一過性の動きとなろう。

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