2015年前半の見通しと本日の注目点

Market Overview-2015年前半の見通し

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2015年前半の外為市場は、ドル高トレンドの加速が焦点となろう(ドルインデックスは約9年ぶりの高値水準)。今年半ばまでの米利上げ、言い換えれば日欧との金融政策のコントラスト(方向性の違い)がドル高加速の原動力となるだろう。また、米国債利回りも米ドル高をサポートしよう。米ファンダメンタルズの改善とそれに伴うイエレンFRBの金融正常化策推進は、米金利の「緩やかな」上昇を促すことになるからだ。結果、昨年までに散見された「株高オンリーのリスク選好=ドル売り」という状態から脱することで、ドルは円やユーロに対してだけでなく、新興国や資源国通貨に対しても好パフォーマンスを維持しよう。

円相場は引き続き円安トレンドが継続すると想定する。キーワードのひとつとして注目すべきは原油安となろう。米国のエネルギー革命を根底とした原油価格の下落は米国の個人消費拡大要因になると同時に、原発再稼働問題に直面する日本経済にとってもポジティブな要素が多い。経常赤字に苦しむ新興諸国にとってもプラス要因となろう。昨年12月はリスク回避要因として捉えられてきたこの原油安も、今後グローバル株式市場にとってはポジティブ要因として作用する局面が散見されよう。事実、不安定な原油価格の動向とは対照的に米国株式は高値圏での攻防が続いている。

一方、原油安は安倍政権と黒田日銀にとってはネガティブ要因である。デフレ経済からの脱却とマンデートとして掲げるインフレ目標2%到達の障壁となるからだ。よって、今年も政策目標実現のためにさらなる緩和強化に踏み切らざるを得ないだろう。以上の観点から、原油安は円安要因として捉えたい。

Today’s Outlook -ユーロ円の動向に注目

本日の円相場は株式にらみの展開となろう。その株式市場だが、2015年のけん引役も引き続き米国の株式市場となるだろう。昨年12月を通してリスク回避要因として捉えられてきた原油安が、米国経済(特に個人消費)に与えるプラス要因にも目が向けられ始めている現状と本日は米経済指標の発表が予定されてないことも鑑みるに、米国株式市場が大きく崩れる可能性は低い。一方、2015年大発会を迎える日経平均だが、「月曜日の株安」になったとしても堅調な米国株式の動向を考えるならば、下落幅は限定的となる可能性が高いだろう。よって円買いも限定的になると想定している。

ただ、水面下でくすぶるリスク要因、つまり中国の景気減速懸念(2014年12月の中国製造業景気指数は50.1と3カ月連続で低下)とギリシャリスク(1月25日に総選挙)には注意が必要だろう。これらリスク要因が株式の下落を誘発した場合、円相場で注視すべきはユーロ円の動向だろう。欧州中央銀行(ECB)の緩和強化観測が日に日に強まる中、上記のリスク要因、特にギリシャリスクが株式市場での調整を促せば、「ユーロ売り+円買い」を背景にユーロ円が急落する可能性がある。その結果、ドル円をはじめとした円相場全体を円高へ誘う展開を想定すべきだろう。

ユーロ相場の動向を見極める上で、本日は12月の独消費者物価指数(CPI、速報値) の内容に注目したい。市場予想(前月比)+0.1%を下回るようならば、7日に発表される12月のユーロ圏消費者物価指数(CPI、速報値)への警戒感を高め、ユーロ売り圧力が強まろう。また、米欧の金融政策のコントラスト(方向性の違い)が意識されることで、ユーロドルは1.18ブレイクとなる可能性があろう。同時に株式市場でもリスク回避優勢の展開となれば、上述した通りユーロ円を先導役とし円相場全体が円高へ振れる可能性があろう。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 121.00:12月9日高値 120.83:12月23日高値
サポート 119.85前後:短期サポートライン 118.86:昨年12月30日安値

120.00-121.00を中心レンジと想定。株式市場が下落した場合、下値の焦点は短期サポートラインの維持となろう。このラインを下方ブレイクすれば、昨年12月30日安値118.86が次の焦点として浮上しよう。尚、直近のオーダー状況を確認すると120.80から121.20レベルにかけては断続的にオファーが観測されている。ビッドは119.50&119.00レベルに観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.2089:1月2日高値 1.2000:レジスタンスポイント
サポート 1.1856:1月5日早朝安値 1.1800:サポートポイント

ECBの緩和強化観測とギリシャリスクを想定し、ダウンサイドリスクを常に警戒すべきだろう。目先の焦点は1.18台の維持となろう。一方、上値は1.20台への再上昇が焦点となろう。

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