FOMC後のドル売りに要注意

アナリストの視点-今週最大の焦点はFOMC

FRB

今週、最大の焦点は米連邦公開市場委員会(FOMC)となろう。不安定な状況が続くグローバル株式や0.70%台の水準を維持し続けている米2年債利回りの動向を考えるならば、9月利上げに対する市場の思惑が別れていることを示唆している。

筆者は、今回のFOMCでイエレンFRBが利上げに踏み切ろうが見送ろうが、外為市場ではドル売り優勢の展開になると想定している。
利上げに踏み切った場合、金融政策のコントラストが意識されることでファーストアクションはドル買いで反応しよう。ただ、ドル高がトレンド化するためには、株高と金利上昇が持続的且つ同時に発生することが必須条件となる。米国株式における利上げへの耐性が不十分なままでの利上げ敢行は、米株の圧迫要因となろう。米株の不安定化は、グローバル株式全体の不安定化要因となろう。利上げ後もグローバル株式の不安定化が継続すれば、他国の債券と比較し安全性、利回りそして流動性の面から米債への投資妙味が増すことで米金利には徐々に低下圧力が強まろう。よって、「株安 / 米金利上昇」を背景としたドル高は一過性の値動きに終わり、「株安→米金利低下」を背景としたドル売り圧力が徐々に強まろう。また、中国の景気減速や不安定な原油価格の動向が米経済に及ぼす悪影響を考えるならば、先行き不安があらたなリスク要因として意識され、米利上げペースの加速期待も高まらないだろう。これは、持続的な利上げを背景とした期待先行のドル高形勢に期待できないことを意味する。

一方、利上げを見送った場合は素直にドル売りで反応しよう。対照的に資源国通貨には買戻し圧力が強まる展開が想定される。米利上げの見送りは、グローバル株式のみならず商品市況にとってもポジティブ要因として作用するからだ。一方、円相場はクロス円で円安優勢の展開となろう。

本日の焦点-レンジ相場を想定

本日からFOMCの結果が出るまでレンジ相場を想定したい。先週のグローバル株式が軟調に推移したこと、そして直前にFOMCを控えていることを考えるならば、本日のアジア株式は上値の重い展開が想定される。アジア株式が総じて軟調となれば、欧米株式市場も上値の重い展開となろう。株式市場でリスク回避優勢となれば、外為市場ではユーロ買いが継続しよう。対ドルでは1.13ミドル、対円では9月安値132.23からの76.40%戻し137.41の突破が焦点となろう。

一方、USD/JPYはドル売り圧力と円買い圧力が相殺し合うことで、120.00を中心としたレンジ相場となろう。上下のチャートポイントについては下記「Technical analysis highlights」を参照されたし。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 121.82:リトレースメント61.80% 121.50:レジスタンスポイント
サポート 119.96:一目/転換線 118.80:サポートポイント

今週もレンジを118.40-122.0と想定。このレンジ内における上値ポイントは121.00とクロスしている21日MA(緑ライン、今日現在120.98)、オファーが観測されている121.50及び8月安値116円前半からのリトレースメント61.80%が位置する121.80前後となろう。
一方、下値のそれは一目/転換線(黄ライン)となろう。また、上記のレンジのブレイクは、FOMC後となろう。

EUR/USD

レジスタンス 1.1401:リトレースメント50.00% 1.1365:8/27高値
サポート 1.1320:一目/転換線 1.1253:21日MA

重要テクニカルポイントをことごとく突破したことで、次のターゲットは9月3日安値1.1087からの50.00%戻し1.1400となろう。このレベルにはオファーも観測されており、テクニカル&オーダー状況の両面で相場をレジストする可能性があろう。尚、8月27日高値1.1365前後にもオファーの観測あり。
一方、下値の焦点は日足の一目/転換線(黄ライン)及び21日MA(青ライン)を維持できるかが注目される。
ただ、これらテクニカルを下方ブレイクしても、8月安値を起点とした短期サポートライン(白点線)を下方ブレイクしない限り、1.15レベルを再トライする可能性を常に想定しておきたい。

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