米中指標データと株式市場の反応を注視

アナリストの視点-グローバル株式 再びリスク回避へ

チャート

週明けの欧米株式市場は、上海株が再び不安定化したことそしてイエレンFRBによる9月利上げの可能性が意識されリスク回避優勢の展開となった。株安を受け海外外為市場では円高 / 資源国通貨売り優勢の展開に。ただ、加ドルは原油価格の持続的な反発基調(一時1バレル=49.33ドルまで上昇)を背景にドル、円そしてユーロに対して堅調に推移した。

今週の焦点はグローバル株式市場の動向にあると昨日のレポートで指摘したが、週明けは上記の通りリスク回避での幕開けとなった。昨日の動向でもうひとつ注視すべきは、株式市場での不安定な状況が継続する中、米金利への上昇圧力が続いていることだろう。特に米金融政策の方向性に敏感な2年債利回りは、2014年12月以降レンジの上限として意識されている0.76%を視野に入れる展開となっている。9月利上げの可能性が意識されていることは明白だが、米国マーケットが「株安・金利上昇」となっている点を考えるならば、株式市場での利上げに対する耐性が未だ不十分であることを示唆している。この状況(=株安/金利上昇)が継続すれば、ドル高は短期間で収束するだろう。持続的なドル高トレンド形成には、株高とそれに伴う金利の上昇が車の両輪のように噛み合うことが必須条件だからだ。本日以降発表される米指標データにより9月利上げ「懸念」がさらに強まれば米国株式市場が再び崩れることで、米金利上昇圧力の後退要因となろう。外為市場では短期的なドル高の後は、対円&ユーロを中心に一転してドル売り優勢の展開が想定される。

本日の焦点-米中指標データ

アジア時間は上海株がメインテーマとなろう。そのトレンドを左右する材料として、製造業購買担当者景気指数(8月、PMI)の内容を注視したい。市場予想は49.7。焦点は予想外に下振れた場合の上海株の反応だろう。中国当局による追加の刺激策への期待から下落幅が限定的となる可能性はある。しかし、先週の追加緩和策の効力が数日で切れた事実を考えるならば、やはり同国の景気減速懸念を意識した下落リスクの方を警戒したい。上海株続落ならば、外為市場ではリスク回避の円&ユーロ買いの展開を想定したい。

海外時間でも株式動向、特に米株の動向がメインテーマとなろう。日本時間23時にISM製造業景況指数(8月)が発表される。市場予想は52.5。構成項目である雇用指数も含め総じて市場予想を上回る内容となった場合、米株が素直に株高で反応するか利上げ「懸念」を背景に続落するかが注目される。前者ならば「株高・金利上昇」を背景に外為市場では対主要国通貨でドル高優勢の展開が想定される。後者ならば、ドル安/円&ユーロ高優勢となろう。一方、資源国通貨は商品市況次第となろう。ただ、9月利上げ「懸念」が意識されているタイミングで上記の中国PMI指標データが下振れ中国リスクが再び台頭すれば、同時に資源需要後退観測も強まろう。特に急反発中の原油相場が急落する可能性がある。本日もリスク回避トレンドが続いた場合、資源国通貨全般がドル以上に売られる展開が想定される。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 121.82:リトレースメント61.80% 121.22:10日MA
サポート 120.65:8/28安値 120.00:サポートポイント

122.00が新たなレジスタンスとして意識される可能性が高まっている。昨日は10日MA(赤ライン)で上値がレジストされ、リトレースメント61.80%の突破に失敗。RSIも売り買い分水嶺の50.00手前で失速中。本日は120.00-121.80を中心レンジと想定し、どちらをブレイクするかが注目される。
尚、直近のオーダー状況だが122.00にはオファー、120.50及び120.00にはビッドがそれぞれ観測されている。

EUR/USD

レジスタンス 1.1365:8/27高値 1.1307:10日MA
サポート 1.1179:リトレースメント61.80% 1.1159:21日MA

昨日に続き目先の上限を10日MA(赤ライン)、下限を21日MA(緑ライン)と想定。21日MAブレイクならば、ストップを巻き込み1.10台の攻防へ再シフトする展開を想定したい。一方、10日MAを上方ブレイクした場合は、1.14台で上値がレジストされるかが注目される。そのような展開となれば、1.17台への急反発はリスク回避に伴う突発的な現象(=だまし)であったことが確認され、最大上限を1.1500と再設定することができるからだ。
尚、直近のオーダー状況だが8月28日高値1.1310レベルにはオファー、その上にストップの観測あり。一方、ビッドは1.1120及び1.1100にそれぞれ観測されている。

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