ドル相場のトレンドは米株の動向次第

アナリストの視点-米イベント後の米株の動向に注目

トレーダー

28日の欧米株式市場は、中国株式での下げ渋りや原油価格の反発を受け堅調に推移した。米株の反発は金利の上昇を促したが、ドルロング調整圧力も根強く、ドル相場全体の上昇幅は限られた。

円相場はまちまちの展開に。原油価格の反発を背景にAUD/JPY、CAD/JPYそしてNZD/JPYといった資源国通貨は円安優勢の展開となった。堅調な国内総生産(GDP)速報値を背景にGBP/JPYも23日以来となる193円台へ到達する局面が見られた。一方、USD/JPYはドルロング調整地合いの圧力により123.80レベルで上値がレジストされる展開となった。

21日以降、米ドルの総合的なトレンドを示すドルインデックスは下落基調が継続している。ただ、27日以降21日MAでサポートされ下落幅が2%にも満たない事実を考えるならば、ここまでの下落は米重要イベントを前にした調整相場と判断できる。
今後のドル相場の焦点は、この調整が終了するか、それとも21日MAを下方ブレイクしドル安トレンドへ転換するかどうかだろう。その試金石として、目先注目すべきは、やはり米FOMCと30日の4-6月期実質国内総生産(GDP)速報値となろう。ただ、27日のレポートでも指摘した通り、FOMCでのタカ派サプライズの可能性が低い点を考えるならば、より注視すべきはGDP速報値となろう。予想以上ならばドル高圧力が強まろう。この場合、リスク選好のドル高となるか、リスク回避の一時的なドル高となるかは、米株の反応次第だろう。ファンダメンタルズ改善期待が意識され株高維持となれば、USD/JPYを含めドル相場全体でリスク選好のドル高となろう(直近のドル相場は米株との連動性が高まっている)。
逆に米利上げ懸念の方が強く意識され米株が不安定化すれば、まずはリスク回避のドル高、その後は米金利の低下に伴いドル安圧力が強まる展開が想定される。USD/JPYは株安の影響を受け123円トライの展開が想定される。
 

本日の焦点-米FOMC、インフレ見通しの上方修正はあるか

本日は米FOMCの結果が判明するまで動きづらい。アジア及び欧州株式は狭いレンジで推移しよう。外為市場も同様の展開が想定される。ただ、ポジション調整主体で急上昇したオセアニア通貨は、中国株式が下値を模索し続ける状況が継続するならば、昨日からの上昇幅が削られる展開も想定されるため要注意。

米FOMCだが、27日のレポートでも述べた通りタカ派サプライズはインフレ見通しの上方修正にあろう。ドル高や原油安の影響を受けて尚、米経済の持続的な回復とそれに伴うインフレ圧力の高まりを示唆すれば、マーケットはタカ派サプライズとして受け止めよう。この場合、米金利とドル相場には上昇圧力が強まろう。どのようなドル高となるかは上記の通り。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 123.83:7/27高値 123.74:一目/転換線(緑ライン)
サポート 123.00:サポートポイント 122.45:一目/基準線(赤ライン)

123.00-124.00のレンジ相場のムードが出始めてきた。目先は、日足の一目/転換線をレジスタンスライン、雲の上限をサポートラインとして注視したい。ただ、124円台の上値の重さを考えるならば、常に基準線への下落リスクを想定しておくべきだろう。
尚、直近のオーダー状況だが123.85及び124.00にはオファーが観測されている。123.00には厚いビッド、122.80下にはストップそして基準線が推移する122.50-40にはビッドの観測あり。

EUR/USD

レジスタンス 1.1200:レジスタンスポイント 1.1123:リトレースメント50.0%
サポート 1.0994:一目/雲の下限 1.0969:一目/転換線(赤ライン)

日足の一目/雲の攻防へとシフト。レジスタンスの焦点は引き続きリトレースメント50.0%となろう。このポイントを突破すれば、1.12トライ(雲の上限)の展開を想定したい。
尚、直近のオーダー状況だが1.1120-30レベルにはオファー、1.1000にはビッドが観測されている。

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