米国イベントにらみの1週間

アナリストの視点-焦点は米国イベント(FOMC&GDP)

トレーダー

今週の外為市場は方向感を探る1週間となろう。最大の焦点はドル相場のトレンドだが、それを見極め上で注視すべきは米連邦公開市場委員会(FOMC)と4-6月期の米実質国内総生産(GDP)速報値となろう。
前者(FOMC)に関しては、利上げ時期について明示する可能性は低いだろう。景気判断についても6月FOMC時点と同じ認識(①緩やかな景気拡大、②労働市場の改善と失業率の持続的な低下、③中期的な目標を下回るインフレ率)を維持するだろう。
ただ、今回のFOMCがタカ派サプライズとして受け止められるならば、それは声明文における将来のインフレ率に関する認識の上方修正だろう。この点に関しイエレンFRB議長は今月半ばの議会証言で、「総合的なインフレ率はコアインフレ率により近い水準まで上昇していく」との観測を示している。今回のFOMC声明文で持続的な景気回復と労働市場の改善により今後はインフレ率が拡大するとの認識がイエレンFRB内のコンセンサスであることが確認されれば、それは9月利上げの布石とマーケットで捉えられ、ドル相場のサポート要因となろう。

今回のFOMCが現状維持となる可能性がある以上、ドル相場のトレンドを探る上でより重要なのは後者(4-6月期GDP)だろう。市場予想(前期比年率)は+2.6%と1-3月期の確定値-0.2%から大きく改善する見通しとなっている。今後、過度のドル独歩高とならない限り、4-6月期以降の米経済は順調に回復基調を辿り、6月FOMC時点における2015年の実質GDP成長率予測+1.9%を超える可能性が高いだろう。イエレンFRB議長が利上げの先送りリスクに言及してきた点を考えるならば、市場予想を超えるGDPは9月利上げの可能性をマーケットに意識させよう。その場合のマーケットの反応だが、米債券市場では素直に金利上昇で反応しよう。外為市場ではドル高圧力、特に中国リスクや商品価格の低迷に直面している資源国通貨や新興国通貨に対してドル高圧力が強まろう。対ユーロでもドル高優勢となる一方、不安定化する株式市場や日銀による追加緩和期待の後退を考えるならば、対円での上値は限られよう。一方、GDPが市場予想以下となれば、総じてドル売り優勢の展開となろう。

本日の焦点-株式動向と米指標データ

週明けの外為市場は、引き続き株式動向と米指標データにらみの展開となろう。中国リスク、商品価格の低迷そして米国の重要イベントを控えアジア時間からグローバル株式が軟調地合いとなれば、外為市場では円高優勢の展開となろう。

米指標データでは、日本時間21時30分に発表される6月の耐久財受注に注目したい。市場予想(前月比)は+3.0%(コア+0.5%)。直近のドル相場は素直に指標内容に反応するトレンドが続いている。よって強い内容となればドル高、弱い内容ならばドル安で反応しよう。注視すべきは、強い内容となった場合の米株の動向だろう。直近の冴えない企業決算を考えるならば、良好な指標データは年内利上げ懸念の方をより強く市場参加者に意識させ、株安要因となる可能性がある。

Technical analysis highlights

USD/JPY

レジスタンス 124.57:リトレースメント76.40% 124.47:7/21高値
サポート 123.50:サポートポイント 123.20:21日MA(赤ライン)

上値の焦点は引き続き124円ミドルレベル(=リトレースメント76.40%)の突破となろう。一方、下値のそれは123円ミドルレベル及び21日MAとなろう。
尚、直近のオーダー状況だが124.20及び124.50レベルにはオファーが観測されている。一方、123.50レベルには厚いビッド、123.20以下でも断続的にビッドが並んでいる。

EUR/USD

レジスタンス 1.1014:21日MA(赤ライン) 1.0994:日足の一目/雲の下限
サポート 1.0932:10日MA(黄ライン) 1.0811:7/21安値

上値の焦点は、日足の一目/雲の下限と21日MAの2段構えを想定したい。ただ、これらテクニカルを突破しても、1.15台へ向け反転したと判断するにはレジスンタスラインの突破を見極める必要がある(ローソク足の実体ベースでの突破)。一方、下値は1.08台の維持が引き続き焦点となろう。目先の焦点は10日MAでの攻防となろう。
尚、本日のオーダー状況だが1.1020から1.1050レベルにかけては断続的にオファーが観測されている。一方、1.0920、1.0875前後及び1.0850にはビッドの観測あり。

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