マーケットの焦点はECB理事会に

Market Overview-最大の焦点はECB理事会

bg_ecb_1372813

今週、最大の焦点は欧州中央銀行(ECB)理事会となろう。欧州司法裁判所(ECJ)の法務は14日、ECBの国債購入プログラムであるアウトライト・マネタリー・トランザクション(OMT)について合法との見解を示しECBの見解にほぼ同調した。15日にはスイス国立銀行がスイスフランの上限 (1ユーロ=1.20 フラン) を撤廃すると発表し、且つ16日の独シュピーゲル誌は、ドラギ総裁は量的緩和政策に関してメルケル首相とショイブレ財務相に説明したと報道した。これら一連の出来事を鑑みるに、マーケットでは22日(木)の理事会でドラギECBが量的緩和に踏み切るとの期待感が急速に高まっている。

そこで、この件に関する2つのシナリオを考えてみよう。シナリオ1は、大方の予想通りECBが量的緩和に踏み切った場合だ。このシナリオでは中長期スパンでユーロ相場を圧迫しよう。ただ、期待先行でユーロ安が進行している点を鑑みるに、短期的にはユーロのショートカバーが散見される展開を想定したい。一方、新たな緩和マネーの出現はグローバル株式市場で好感され、リスクセンチメントを改善させよう。株式市場が反発ムードを強めれば、外為市場での円売り圧力を高め、ドル円は再び120円を視野に上値トライとなろう。一方、新興国通貨は対円&ユーロで底堅い展開となろう。対ドルでは米金利の動向次第で新興国通貨のトレンドが左右されよう。「株高オンリーのリスク選好」ならば、対ドルで堅調に推移しよう。一方、「株高+米金利上昇」ならば逆の展開(ドル買い/新興国通貨売り)が想定される。

シナリオ2は、予想外に量的緩和導入の見送りとなった場合だろう。このシナリオの場合、対主要通貨での急激なユーロの買戻しを想定したい。同時に新たな緩和マネーを期待している株式市場の失望を台頭させ、リスクセンチメントは急速に悪化しよう。米金利には低下圧力が強まり、外為市場では円が選好されよう。ドル円は「株安+米金利低下」を背景に115円台を視野に下落幅が拡大する可能性があろう。新興国通貨は対ドル&ユーロで売り圧力が強まろう。

尚、シナリオ1の場合、ECBがサプライズを提供するかどうかも注目される。この点に関しては22日のレポートで述べたい。

Today’s Outlook -株式にらみの一日

ECBの動向にマーケットの焦点が集中する中、米国市場が休場の本日は材料が少なく、外為市場はレンジ相場で推移する可能性が高い。円相場は株式にらみの一日となろう。16日の欧米株式反発を受け、日経平均は底堅い地合いが想定される。日経反発となれば、アジア時間の円相場は円安優勢となろう。ただし、上値は限られよう。

海外時間は欧州株式の動向に注視したい。ECBの緩和強化期待を背景に続伸となれば、円相場は円安優勢となろう。一方、ユーロは対ドルで1.15台を中心レンジと想定し、上値の重い展開を想定したい。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 118.20:一目/基準線(16日現在) 118.00:レジスタンスポイント
サポート 115.85:1月16日安値 115.50:リトレースメント38.20%

米株反発を背景に16日のローソク足は大陽線となった。また、115円ミドルレベルでの底堅さも確認されたことで、今週のレンジは115.50-118.70レベル(日足の一目/雲の上限)を想定したい。ECBの緩和強化期待を背景に日欧株式が堅調に推移した場合、目先の上値焦点は一目/基準線(赤ライン)の突破となろう。

ユーロ円

レジスタンス 137.00:レジスタンスポイント 136.50:レジスタンスポイント
サポート 134.70:1月16日安値 134.14:2014年10月16日安値

株式の動向次第で137円レベルまでのショートカバーはあり得る。ただ、株式市場が完全にリスク回避から脱しきれていないこと、且つECBの緩和強化によるユーロ売り圧力を想定するならば、戻り売りスタンスで臨みたい。一方、下値は目先135円台の維持が焦点だが、今週は134円台(134.14トライ)の攻防へシフトする展開を常に意識したいところ。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

投資手法・戦略ガイド

  • IG証券の金CFD取引

    商品は、ほぼすべての製品の裏側の不可欠要素として、近代経済になくてはならないものです。不安定ながらも価値の高い天然資源が、幅広い取引の世界でどのような位置を占めるのか学んでいきます。

  • 株式の基礎知識

    株式なくしては、各国の経済に不可欠な株式市場は成り立たないでしょう。ここでは、株式取引が個人投資家の収入源と大きな資産になる一方、いかに企業の拡大・成長につながるかということを学びます。

     

  • 市場を動かす要因

    商品は、ほぼすべての製品の裏側の不可欠要素として、近代経済になくてはならないものです。不安定ながらも価値の高い天然資源が、幅広い取引の世界でどのような位置を占めるのか学んでいきます。