米経済指標と株式にらみ

Market Overview-調整続く株式市場

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10日のグローバル株式市場は、引き続き原油相場の下落と世界経済の先行き不透明感が意識され、さらに調整色を強める展開となった。米国株式ではダウ工業株30種平均が3日続落し、11月5日以来の安値水準まで下落。S&P500種株価指数も前日比1.6%安の2026.15ドルで取引を終了した。主要な欧州&新興国株式も総じて軟調な地合いとなったことを受け、安全資産への投資妙味から米金利は低下。結果、外為市場ではドル売り/円買いの展開となり、ドル円は安値117.70レベルまで下落。ユーロドルはドルロング解消を背景に目先のレジスタンスポイント1.2450レベルをトライする状況が続いた。

尚、早朝に公表されたRBNZ声明文で2016年のインフレや成長率見通しに楽観的な見方を示したことでNZDは急伸。一時、対ドルで0.78台、対円で92円台までNZD高が進行した。

グローバル株式市場での不安定化が継続する限り、円相場では円高優勢の展開が散見されよう。また、株式市場の不安定化は米金利の低下要因となることから、ドルロングを解消する動きも継続しよう。だが昨日も指摘したように、現在の株安の一因となっている原油安の根底にはシェールガス革命によるエネルギー市場の大きな構造転換がある。むしろ懸念はもうひとつの株安要因である中国リスクだろう。目先の焦点は、9日より開催されている中央経済工作会議だが、今後、新たに設定した成長率目標(2015年の成長目標を現在の7.5%から7%付近に引き下げる観測あり)を割り込む懸念が台頭すれば、当局は目標維持のために躊躇なく動く可能性が高いだろう。実際、この期待感を背景に昨日は人民元と中国株では下げ止まる兆しが見えた。これらの点を考えるならば、クリスマス休暇や年末を意識したポジション調整一巡後には、徐々にグローバル株式市場はリスク選好へと回帰しよう。現在のリスク選好の根底にある米ファンダメンタルズは持続的な改善傾向にあり、且つ日欧が供給する新たな緩和マネーが株式を支える構図になるとの期待感が強まっているからだ。


Today’s Outlook -焦点は米経済指標と株式市場

グローバル株式市場での調整が続く中、反発要因はやはり米経済指標にあろう。本日は小売売上高(11月)と新規失業保険申請件数が発表される。労働市場の改善傾向と個人消費の持ち直しが確認されれば、米株の反発要因となろう。この場合、欧州や新興国株式でも同様の展開となることで、外為市場での円安を誘発するだろう。米金利への低下圧力が後退することで、ドル買い優勢の展開となることも想定される。
逆に調整色が強まる中、米指標データが総じて弱い内容となれば、「株安・円高」圧力を強めよう。また、米金利の低空飛行が続くことで、ドルロングを解消する動きも継続しよう。
尚、アジア時間は豪州雇用統計(11月)に注目したい。新規雇用者数(前回2.41万人→予想1.50万人)、失業率(前回6.2%→予想6.3%)共に悪化する見落としとなっているが、グローバル株式市場の調整に加えて、中国懸念までが台頭しているタイミングで市場予想を下振れた場合は、豪ドルの独歩安となる展開を意識したい。



Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 119.50:レジスタンスポイント 119.00:レジスタンスポイント
サポート 116.30:短期サポートライン 115.49:リトレースメント38.20%

引き続き調整地合いを警戒したい。昨日は直近高値121.86からの23.60%戻しでサポートされた。しかし株式市場での調整が継続するならば、さらに下値を模索する可能性があろう。テクニカル面では10月25日安値105.20を起点としたサポートラインの維持が注目される。今日現在116.30前後で推移しているこのラインをも下方ブレイクすれば、リトレースメント38.20%が次の焦点として浮上しよう。117.50&117.00には厚いビッドが観測されている。
一方、上値はオファーが観測されている119.00&119.50レベルの突破が焦点となろう。

 

ユーロドル

レジスタンス 1.2500:レジスタンスポイント 1.2450:レジスタンスポイント
サポート 1.2362:12月10日安値 1.2300:サポートポイント

短期レジスタンスラインの突破には成功。目先のレジスタンスポイント1.2450レベルをも突破すれば、1.25台再上昇の展開を意識したい。ただ、現在の相場はドルロングの調整であってユーロ高ではないこと、また1.2450&1.2500にはオファーが観測されていることも考えるならば、11月後半同様、1.25前半で上値の重い展開となることが想定される。

 

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