10月後半は調整期間に

Market Overview-アンカー役不在の世界経済

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15日のグローバル市場は、リスク回避一色となった。この日発表された米経済指標は、小売売上高(9月)をはじめ総じて市場予想を下回る内容に。冴えない指標データは、米国経済が世界経済をけん引するというシナリオへの不透明感を強め、米国株式市場ではダウ平均が5日続落する展開に。約8カ月ぶりに節目である1万6000ドルを下回る局面も見られた。また、S&P500種株価指数も6カ月ぶりの安値水準へ低下すれば、ナスダック総合も反落。リスク選好の先導役を失ったことで、主要な欧州&新興国株式も軒並み売り優勢の展開となった。

一方、米債市場では「質への逃避」から10年債利回りが一時昨年5月下旬以来となる低水準となる1.862%まで低下。商品市場ではNY金先物12月限(COMEX)が続伸した。

外為市場では、米金利に低下を背景にドルロング調整地合いが加速すると同時に、世界的な株安を受け円買い圧力も強まった。ドル円は9月9日以来となる105円台へと急落。一方、ユーロドルは9月23日以来となる1.2887レベルまで急伸した。本日早朝はドルを買い戻す動きが散見されたが大きな値動きは見られぬまま、本日の東京時間を迎えている。

世界経済への先行き不透明感が強まる中、アンカーとしての役割を期待されているのが米国経済であることは言うまでもない。しかし、昨日の指標データはその期待を後退させる内容となった。アンカー役不在のまま米企業決算シーズンは佳境を迎え、その後米連邦公開市場委員会(FOMC)や11月4日の米大統領中間選挙といったイベント日程も考えるなら、今後2-3週間はあえてリスク資産にポジションを傾けるタイミングではない。よって、10月後半はグローバル株式市場や外為市場で調整の期間となる可能性が高まったと言える。

Today’s Outlook -焦点は米株の動向

グローバル株式の混乱を受け、本日の日経平均は軟調に推移する可能性が高い。よって、アジア時間の円相場は円高優勢の展開を想定すべきだろう。

焦点は引き続き米国マーケット、特に株式市場だろう。その米株のトレンドは、企業決算と経済指標次第だろう。本日はユナイテッドヘルス・グループ、ゴールドマン・サックス・グループ、グーグルといった企業決算に加え、日本時間21時30分以降、米経済指標が順次発表される。総じて市場予想を上回る内容ならば、米株と金利の反発を誘発しよう。また、ドルロング調整地合いも一服し、ドル円&ユーロドルはドル高優勢の展開となろう。

問題は、リスクセンチメントをさらに後退させる内容となった場合だろう。この場合、ダウ平均とS&P500種は201110月以降より維持してきたトレンドラインを完全に下方ブレイク(アセンディングトライアングルのパターン形成を失敗)する可能性が高まろう。尚、昨日、ダウ平均はこのラインを一時下方ブレイクする局面が見られた。米株がさらに下落幅を拡大させた場合、安全資産への投資妙味から米金利の更なる低下を促し、外為市場ではドル売りトレンドが継続しよう。ドル円は「株安+米金利低下」を背景に、節目の105.00を視野に下落幅が拡大しよう。ユーロドルは節目の1.3000に向け積み上がったユーロショート/ドルロングを調整する地合いが加速しよう。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 107.50:10月15日高値 107.00:レジスタンスポイント
サポート 105.20:10月15日安値 105.00:サポートポイント

グローバル株式市場の動向次第で、上下に振れる展開となろう。リスクセンチメントがさらに悪化するならば、心理的節目の105.00を視野に下落幅が拡大する展開を想定。昨日安値レベル及び105.00にはビッドが観測されている。105.00以下にはストップの観測あり。一方、上値は107円台への再上昇が焦点となろう。

ユーロドル

レジスタンス 1.2930:9月18日高値 1.2900:レジスタンスポイント
サポート 1.2723:21日MA 1.2690:10日MA

1.2900-30レベルのレジスタンスゾーン突破に成功すれば、節目の1.3000までユーロのショートカバー(ドルロングの調整)が進行しよう。1.2900には厚いオファーが観測されている。一方、下値は1.2700を挟んで展開している21日MA&10日MAでの攻防に注目したい。1.2700にはビッドが観測されている。

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