ドル高は一服 日豪中銀動向に注目

Market Overview-ドル高調整地合い

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週明けの外為市場は、米雇用統計(9月)後のフォロースルーは見られずドル高調整地合いとなった。ドル円は109円後半から108.65レベルまで下落。ユーロドルは節目の1.2500を維持すると1.2675レベルまでドル売りが進行した。一方、米国株式も四半期決算前を前に上値の重い展開に。米金利にも低下圧力が強まった。

昨日発表されたドイツの製造業新規受注(8月)は前月比-5.7%と2009年以来の大きな落ち込みとなり、域内経済のけん引役であるドイツの景気減速があらためて浮き彫りとなった。外為市場では上述の通り、イベント前のドル売りの影響の方が大きくユーロドルは反発した。しかし、10日MAすら突破できずに反落した事実は、欧州中央銀行(ECB)による緩和強化観測が根底にあるからだろう。実際、週明けの欧州株式は総じて堅調に推移した一方、欧州債券市場では各国国債利回りに低下圧力が強まり、ドイツ10年債利回りにいたっては1か月ぶりの低水準となる0.90%に接近した事実は、そのことを示唆している。よって、ユーロだけがこのまま反発地合いを強める可能性は低いと判断するのが妥当であり、1.2500ブレイクの展望に変更はない。

Today’s Outlook BOJRBA

アジア時間は、日銀金融政策決定会合と豪RBA理事会の動向が注目される。前者に関しては、直近の黒田総裁の発言、7-9月期の日銀短観、そして現在の株価 / 円安水準を鑑みるに、現行の政策を維持するだろう。また、安倍晋三首相は6日午後の衆院予算員会で、為替の水準については言及しないとしながらも「プラス・マイナス両面ある」とあらためて言及。実質賃金が低下傾向を辿る中での更なる円安進行と物価の上昇は、来春の統一地方選挙にとってネガティブ要因となり得ることを安倍首相は意識していると思われる。よって、黒田日銀がこのタイミングで円安を加速させる理由はなく、むしろ追加緩和を示唆する方がサプライズとなろう。

一方、RBAは引き続き中立スタンスを維持すると想定している。ただ、中国リスクについての言及があれば、豪ドル相場にとってはネガティブ要因となろう。

海外時間は、独英経済指標にらみに展開となろう。日本時間15時に発表されるドイツの鉱工業生産 (8月)が予想以上に下振れた場合、再びユーロに売り圧力が強まる展開を想定したい。17時30分には英国の鉱工業生産指数(8月)と製造業生産指数(同月)が発表される。9日のBOE金融政策委員会を前に強い内容となれば、早期利上げ期待を背景にポンド買い優勢の展開となろう。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 1110.50:レジスタンスポイント 110.09:10月1日高値
サポート 108.42:21日MA 107.13:9月17日安値

目先の焦点は110.09の突破。本日も110.10-10レベルにはオファーが並んでいる。このレジスタンスポイントを突破した場合は110.25レベルのストップを巻き込み、厚いオファーが観測されている110.50を目指す展開となろう。一方、下値は21日MAの攻防に注目したい。ただ、このテクニカルポイントを下方ブレイクしても、107円台維持ならば調整の範囲内だろう。

ユーロドル

レジスタンス 1.2700:レジスタンスポイント 1.2665:10日MA(緑ライン)
サポート 1.2500:心理的節目 1.2400:サポートポイント

引き続き1.25割れを想定したい。このポイントでは厚いビッドとオプションバリアの観測があり神経戦とあるだろうが、下方ブレイクした場合は、1.2400に向けユーロ売りがさらに加速しよう。一方、上値は10日MAを突破出来るかが注目される。1.2700-10にかけてはオファーが観測されている。1.2720前後にはストップが観測されている。

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