ドル円が示すドル先高観

Market Overview-根強いドル先高観

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23日の外為市場では、ドル先高観が根強いことを確認する展開となった。ドル円は108円ミドルレベルを下方ブレイクする局面が見られるも、NYタイムには109円手前まで反発。ユーロドルも1.2900までユーロのショートカバーが進行後、1.28ミドル割れの展開に。資源国通貨や新興国通貨に対してもドル高優勢の展開となった。

興味深いのは、昨日のグローバル株式市場が欧州の景気減速懸念や中東の地政学リスクを背景に総じてリスク回避優勢の展開となり、且つ米金利に低下圧力がかかって尚、ドル高となった点だろう。例えば昨日NY時間の円相場は、世界的な株安の影響を受けクロス円では総じて円買い優勢の展開となった。しかし、ドル円だけは上述したように109円トライの展開に。NYタイム後半ではクロス円の下落に上値が抑えられるも108円後半を維持したまま、本日の東京時間を迎えている。一方、米金利の上昇圧力が後退しているにもかかわらず、ドルインデックは2013年7月以来の高値水準を維持し続けている。

今週に入りリスク回避ムードが俄かに高まっていることで、新興国や資源国通貨に売り圧力が強まっていることが昨日のドル買いの一因ではある。しかし、昨日の値動きが真に示唆するところは、他の市場と比べ、外為市場ではイエレンFRBによる利上げがより強く意識されているということだろう。何故ならリスク回避、つまり「株安+米金利低下」の方が強く意識されているならば、ストレート通貨の中でもドル円はむしろ下落するのが自然だからだ。直近の急激な円安により円ショートが積み上がっている状況も鑑みるなら尚更だろう。しかし、「株安+米金利低下」となって尚、昨日ドル円が反発した事実は、イエレンFRBの利上げとそれに伴うドル先高観がいかに根強いかを示唆していると言える。短期的にはドルロングを調整する局面があるだろうが、中長期スパンでのドル高円安に変更はない。

Today’s Outlook -焦点は米独経済指標

日本時間17時に、ドイツ経済の現状を正確に把握する上で重要なIFO企業景況感指数(9月)が発表される。市場予想は105.8(前回:106.3)。新興国の景気減速や東欧の地政学リスクを背景に、ドイツの景況感がさらに悪化していることが具体的な数値で確認されれば、欧州中央銀行(ECB)による緩和強化観測が意識されることで、ユーロ売り圧力が強まろう。ユーロドルは目先のサポートポイント1.2800をトライする展開となろう。

23時に発表される米新築住宅販売件数(8月)が市場予想(年率換算件数43.0万件)を上回る内容となれば、米国のファンダメンタルズ改善期待を背景に米株と金利の反発を誘発し、ドル高をサポートしよう。このような展開となれば、ユーロドルは1.27台の攻防へシフトする可能性が高まろう。ドル円も目先のレジスタンスポイント109.50レベルをトライする展開となろう。逆に住宅市場の改善傾向が鈍化していることが確認されれば「株安+米金利低下」を背景に、円相場はクロス円を中心に円高優勢の展開となろう。クロス円に圧されドル円も上値の重い展開となろう。ただ、先高観を背景に下落幅は限定的となる可能性が高い。

ドル円

レジスタンス 110.00:心理的節目 109.50:レジスタンスポイント
サポート 108.25:9月23日安値 108.00:サポートポイント

目先の焦点は、厚いオファーが観測されている109.50レベルの突破となろう。上述したように、根強いドル先高観を考えるなら、真の焦点は節目の110.00突破だろう。このレベルには厚いオファーに加えオプションバリアも観測されている。一方、下値は108円台の維持が焦点となろう。108.20以下より断続的にビッドが並んでいる。

ユーロドル

レジスタンス 1.2974:21日MA 1.2930:レジスタンスポイント
サポート 1.2800:サポートポイント 1.2788:リトレースメント61.80%

昨日、レジスタンスポイント1.2930レベルすらトライ出来ずに反落した事実は、ユーロのベアトレンドが根強いことを示唆している。引き続き、リトレースメント61.80%の1.2788トライを想定しておきたい。このテクニカルポイントを下方ブレイクした場合は、重要サポートポイント1.2750トライとなろう。米経済指標の低迷により、ユーロのショートカバーが進行しても、21日MAで反落する展開を想定したい。

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