ドル高継続の鍵は米経済指標と2年債利回り

Market Overview-徐々にレンジを切り上げる米2年債利回り

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27日の米国株式でダウ工業株30種平均は小幅に3日続伸し、S&P500も最高値を更新。しかし、材料に乏しいことから全体的に薄商いとなった。米債券市場も長期ゾーンを中心に低下圧力が強まったものの、明確な方向感は見られず。一方、外為市場では、9月欧州中央銀行(ECB)理事会での追加緩和導入に関し否定的な観測記事(ロイター)を背景に、ユーロショートカバーの展開に。対ドルで1.32台、対円で137円台を回復する局面は見られたものの調整の域を出ず、NYタイム後半に再びユーロ売り優勢へ転じると、そのまま本日の東京時間を迎えている。

本日から来週にかけて、米経済指標が順次発表される。よって、ドル高トレンド継続の鍵を握る米金利の動向、特に米金融政策の方向性を反映する2年債利回りのそれに注目したい。昨年11月以降、2年債利回りのレンジは少しずつ切り上がる傾向にある。直近は再び0.50%台で張り付いている状況を鑑みるに、投資家が近い将来におけるイエレンFRBの方針展開に神経を尖らせていることを示唆している。だが、現在の水準からさらに上昇するムードが感じられない事実は、次の材料待ちであることを示唆している。次の材料とは上記の米経済指標だが、本日以降に発表される重要指標が総じて市場予想を上回るようならば、イエレンFRBの方針転換の観測が高まり、2年債利回りはもう一段レンジを切り上げるだろう。また、欧州金利の低下傾向に追随する動きとなっている米10年債利回りも、具体的数値に裏打ちされたファンダメンタルズの改善を背景に、低下圧力が後退しよう。

米金利の上昇は本質的にはドル高要因となろう。特に資源国通貨や新興国通貨に対してそのトレンドが鮮明となろう。米欧の金融政策の違いを背景にユーロドルも下落トレンドを辿るだろう。だが、ドル円に限ってはグローバル株式の動向次第で年初来高値105.44トライも101円台への反落もあり得ると考える。

Today’s Outlook -焦点は米独指標

アジア時間の円相場は、引き続き株式にらみの展開となろう。米株高に追随出来ない日本株の状況に変化は見られない。昨日のシカゴ日経先物9月限も27日の大取終値を40円下回った。本日の日本株でも上値の重い商状となれば、円相場は調整色を強め円高優勢となろう。だが、米株をはじめとしたグローバル株式ではリスクセンチメントの改善が進行中。また、直近のNY金先物12月限(COMEX)の軟調な地合いは株式市場への資金シフトとも指摘されており、投資家のリスク許容度は拡大傾向にある。よって、円高優勢となっても下値は限定的だろう。

海外時間は、ドイツ消費者物価指数(8月、CPI)速報値と米経済指標が焦点となろう。ドイツCPIでデフレ傾向が強まっている現状が確認されれば、明日発表されるユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値への警戒感が強まり、ユーロ売り優勢となろう。
ユーロ売り圧力が強まった場合、それが継続するかどうかは、4-6月期実質国内総生産(GDP)改定値と新規失業保険申請件数の内容次第だろう。総じて市場以上に良好な内容ならば、米欧のファンダメンタルズ格差と金融政策の方向性の違いを背景にユーロドルは1.3100をトライする展開を想定したい。ユーロ円でも下落幅が拡大しよう。一方、ドル円は米株高継続ならば、上値トライの展開となろう。

Technical analysis highlights

ドル円

レジスタンス 105.00:レジスタンスポイント 104.50:レジスタンスポイント
サポート 103.86:8月25日安値 103.50:8月22日安値

上値トライ継続の場合、厚いオファーが観測されている104.50の突破が焦点。このレジスタンスポイントをも上方ブレイクするならば、節目の105円を目指す展開となろう。このレベルには厚いオファーとオプションバリアが観測されている。一方、下値は103円台の維持が焦点となろう。103.75から103.00にかけては断続的にビッドが観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.3250:レジスタンスポイント 1.3220:8月22日安値
サポート 1.3150:サポートポイント 1.3104:2013年9月6日安値

想定通りショートカバーは散見されるも上値は限定的。引き続きダウンサイドリスクを警戒したい。目先のサポートポイントは、厚いビッドとオプションバリアが観測されている1.3150レベルで変わらず。下方ブレイクする展開となれば、2013年9月6日安値1.3104レベルを視野に下落幅が拡大しよう。下の1.3100には再び厚いビッドとオプションバリアが観測されている。一方、上値は1.32ミドルレベルまでのショートカバーなら十分にあり得るだろう。1.3220レベルから1.3350レベルにかけては、断続的に厚いオファーが観測されている。

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