ユーロポンドがユーロ相場を左右する可能性も

Market Overview-ユーロ相場はベアトレンド継続

bg_euro_pound_coins_414593

24日のグローバル株式市場は堅調に推移した。特に注目すべきは、欧州株式市場の動向だった。ロシアRTS以外の主要な株式は総じて堅調に推移。NY金先物12月限が節目の1300ドルを下方ブレイクした事実も鑑みるに、グローバル市場がウクライナリスクをほぼ織り込んだ可能性を示唆している。一方、リスク選好の先導役である米株では、S&P500種株価指数が前日に続き過去最高値を更新。ダウ工業株30種平均は、6月の米新築住宅販売件数が前月から減少したことが嫌気され上値が抑えられたものの、ほぼ横ばいで推移し堅調な地合いを維持。また、主要な新興国株式も底堅い展開となった。

グローバル株式を中心としたリスク選好トレンドを受け、外為市場では円売り優勢の展開に。ドル円は7月9日以来となる101.86レベルまで反発。また、欧州株高や市場予想を上回った各種PMI指数を好感し、ユーロ相場も堅調に推移した。ユーロドルが1.3485レベルまで反発すれば、ユーロ円は137円台へと再上昇し、ユーロポンドは0.79ミドル手前までユーロのショートカバーが進行した。
しかし、ユーロ相場に関しては引き続きベアトレンドが想定される。昨日の米新規失業保険申請件数は28.4万件と、2006年2月以来約8年ぶりの水準へと低下。雇用関連指標で続く強い内容は、近い将来におけるイエレンFRBの超ハト派スタンスからの脱却をマーケットに想起させよう。実際、昨日の新規失業保険申請件数の結果を受け、昨日の米金利は反発。ドル相場を支援した。また、各種のリスク回避要因に直面しながらも、米2年債や10年債の利回りは共にレンジの下限を維持し続けている。来週発表予定の米GDP速報値(4-6月期)や雇用統計(7月)をはじめとした重要経済指標が市場予想よりも大きく下振れない限り、マーケットは米欧の金融政策のコントラスト(方向性の違い)を背景に、中長期スパンにおいてユーロショート/ドルロングのポジションを徐々に積み上げていくと想定される。同じ観点(金融政策面)から、ユーロポンドもユーロドル同様、中長期スパンでは下値を模索する展開となろう。ユーロ円も株高による円売り圧力をユーロドルやユーロポンドの下落圧力が相殺要因となり、上値の重い展開が想定される。

Today’s Outlook -焦点は独英指標とユーロポンド

本日は独英の経済指標に注目したい。日本時間17時に独・IFO企業景況感指数(7月)、17時30分に英・国内総生産速報値(4-6月期、GDP)が発表される。

前者の独IFOが市場予想(109.4)を上回るならば、昨日の流れを引き継ぎユーロのショートカバーは継続しよう。ただし、その持続性は英GDP次第だろう。金融政策の面において、英中銀(BOE)が欧州中央銀行(ECB)に先んじて『出口』に到達する可能性が高いからだ。よって、英GDPが市場予想(前期比0.8%、前年同期比3.1%)を上回るならば、ユーロドル同様に下値(0.7764レベル)を模索する展開を想定したい。また、ユーロポンドでの仕掛け売り(ポンド買い)が、他のユーロ相場の押し下げ要因となる可能性もあろう。

Today’s chart point

ユーロドル

レジスタンス 1.3500:心理的節目 1.3476:5日MA
サポート 1.3438:7月24日高値 1.3400:サポートポイント

引き続きベアトレンドを想定。昨日安値1.3438レベルを下方ブレイクすれば、1.3400トライを視野に入れよう。1.3430-1.3425はビッドエリアとなっている。一方、上値は昨日レジスタンスラインとして意識された5日MA(1.3476レベル)の突破が焦点だろう。尚、1.3490、1.3500では厚いオファーが観測されている。

ユーロポンド

レジスタンス 0.7954:一目/基準線 0.7927:一目/転換線
サポート 0.7842:7月23日安値 0.7800:サポートポイント

ユーロのショートカバーが継続した場合、日足の一目/転換(黄ライン)&基準線(緑ライン)の突破が焦点となろう。ただ、上述したように英GDPの結果次第では下値を模索する展開を想定したい。その場合、目先は0.78台を維持できるかどうかが焦点となろう。

本レポートはお客様への情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当社の提供する金融商品・サービスその他の取引の勧誘を目的とした ものではありませ ん。本レポートに掲載された内容は当社の見解や予測を示すものでは無く、当社はその正確性、安全性を保証するものではありません。また、掲載された価格、 数値、予測等の内容は予告なしに変更されることがあります。投資商品の選択、その他投資判断の最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようお願いいたしま す。本レポートの記載内容を原因とするお客様の直接あるいは間接的損失および損害については、当社は一切の責任を負うものではありません。

無断で複製、配布等の著作権法上の禁止行為に当たるご使用はご遠慮ください。

投資手法・戦略ガイド

  • はじめに

    アナリストがどのようにチャートを使っているのかを学び、投資家の行動を勉強し市場パターンを理解しましょう。利用可能な様々なチャートの使い方を学習し、チャートが示す価格パターンを確認します。

  • 株取引

    株式なくしては、各国の経済に不可欠な株式市場は成り立たないでしょう。ここでは、株式取引が個人投資家の収入源と大きな資産になる一方、いかに企業の拡大・成長につながるかということを学びます。

  • 商品の基礎知識

    商品は、ほぼすべての製品の裏側の不可欠要素として、近代経済になくてはならないものです。不安定ながらも価値の高い天然資源が、幅広い取引の世界でどのような位置を占めるのか学んでいきます。