ユーロ相場、200日MAの攻防に注目

Market Overview-米株次第

22日の米株式相場は、中国製造業の景況感が改善したことを好感し続伸。ダウ工業株30種平均、S&P500種株価指数ともに高値圏の攻防を維持することに成功した。堅調な米株の動向を受け、米金利は反発。米金利の反発は主要国通貨でのドル買い圧力を強め、米ドルのトレンドを示すドルインデックスは小幅ながらも反発した。また、米株続伸を背景に主要な新興国株価指数も底堅く推移した。堅調なグローバル株式市場の動向は円売り圧力を強め、ドル円は101.82レベルまで上昇。ユーロ円は138.15前後で推移している200日MAを維持したまま、本日の東京時間を迎えている。

リスクオンとオフの「綱引き」状態は継続中。ただし、米株が高値圏を維持する限り、今年1月のようにグローバル市場がリスクオフ一色となる可能性は低いだろう。米株高が新興国リスクを封じ込める「蓋」の役割を果たすからだ。実際、年初の新興国リスク後退後は、米株高に歩調を合わせるように新興国通貨は対ドルで堅調に推移し、MSCI新興市場指数も2月上旬以降、上昇トレンドを維持している。

21日に公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事録でも明らかなように、イエレン連邦準備理事会(FRB)の超低金利政策にコミットしたスタンスは今後も継続するだろう。このため、米金利の変動(急上昇)リスクも当面は回避される公算が大きい。よって、米株の下落リスクは主に経済指標の下振れにあろう。そして円相場は、「アベノミクス」への期待が後退している現状を考えるなら、よりリスクオンの先導役である米株の動向(米経済指標の内容)に左右される状況となろう。

 

Today’s Outlook -独経済指標とユーロ相場

米株続伸を受け、本日の日経が堅調に推移すれば、円相場では円安優勢の展開となろう。焦点は、米独経済指標となろう。特に注目されるのは、5月の独IFO企業景況感指数。前回値111.2 から110.9へ落ち込む見通しとなっている。欧州中央銀行(ECB)による「6月緩和強化」が意識される中、予想以上の落ち込みとなれば、ユーロ売りを誘発しよう。対ドル&円での焦点は、ともに200日MA。それぞれ、1.3635前後、138.20前後で推移している。さらに、25日のウクライナ大統領選挙を控え、欧州株式市場でのリスクオフ圧力も合わされば、これらMAを下方ブレイクしユーロドルは1.35台、ユーロ円は137円台の攻防へシフトする展開も想定される。

NYタイムでは、4月の新築住宅販売件数が発表される。前回より大幅に改善する見通しとなっており、米株式のサポート要因となるかが注目される。リスクオンの先導役である米株が最高値圏を維持するならば、ユーロ円が上述の展開となっても、円売り圧力が相殺するかたちで200日MAを維持する可能性が高まろう。逆に、IFO指数と米住宅指標が揃って市場予想を下回り、その結果米株が崩れた場合は、円相場全体で再び円買いトレンドが強まろう。

 

Today’s Chart Point

ドル円

レジスタンス 102.36:5月13日高値 101.92:21日MA
サポート 100.82:5月21日安値 100.75:2月4日安値

21日MAを視野に反発。だが、101円後半から102円前半にかけては厚いオファーも並んでおり、上値の重い展開が想定される。102円台へ上昇した場合、5月13日高値102.36が焦点として浮上しよう。下値は、厚いビッドが観測されている100.75レベルを維持出来るかが焦点となろう。

 

ユーロドル

レジスタンス 1.3750:レジスタンスポイント 1.3725:一目/雲の下限
サポート 1.3637:200日MA 1.3550:サポートポイント

引き続き、200MAブレイクの可能性を意識する展開となろう。このMAを下抜ける展開となれば、次の焦点は1.35台の維持となろう。最初のサポートポイントは、厚いビッドが観測されている1.3550レベル。上値は、引き続き一目/雲の下限から1.3750レベルのレジスタンスゾーンを突破出来るかが注目される。200日MA前後にはビッド、1.3720からミドルレベルにかけてはオファーが観測されている。

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