綱引きの「綱」は再び「オン」サイドへ

Market Overview-完全なる「オン」回帰はまだ先

ダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反発。S&P500種株価指数も前週末比で1.0%上昇し、1858.83で終了。また、主要な欧州株式も急騰する展開に。一方、米債券市場で、利回りが小幅ながら上昇し、外為市場では円安優勢の展開となる等、週明けの海外市場は、リスクセンチメントの改善が見られた。

昨日のレポートで、リスクオン回帰のきっかけは米国イベントと指摘したが、2月の米鉱工業生産が6ヶ月ぶりの伸びを示したことを好感しリスクオンの先導役である米株式が反発した点を考えるなら、本日も下記「Today’s Outlook」で指摘している米経済指標が総じて強い内容となれば、各市場ではリスクオンムードが強まろう。ウクライナ情勢を巡る報道も、引き続き相場の変動要因として捉えておきたい。しかし、こちらのリスクに関してはロシアの出方(報復内容)次第で短期的に相場を上下動させるだろうが、昨日の欧州株式の動向をみる限り、ウクライナリスクは徐々にマーケットで織り込まれてきた感がある。

ただ、昨日も指摘したように、リスクオン回帰の兆しが本格的に強まるとしたら、連邦公開市場委員会(FOMC)でFEDのスタンスを確認してからだろう。FOMC後、米国マーケットにおけるリスクセンチメントの改善傾向が鮮明になれば、徐々にリスクオン回帰のムードが強まろう。そのような展開となれば、外為市場では円を売る動きが一層強まろう。

 

今日のチャート

ドル円チャート
ユーロドルチャート

 

Today’s Outlook -米&独経済指標

リスクオフムードを後退させる材料として、本日も米国の経済指標に注目したい。日本時間21時30分より消費者物価指数(2月、CPI)と住宅関連指標(同月)が発表される。より注目したいのは後者だろう。異例の寒波の影響を受けて尚、住宅着工件数と建設許可件数は共に前回を上回る見通しとなっている。昨日発表された鉱工業生産に続き住宅関連市場が総じて市場予想を上回る内容となれば、米景気失速懸念は寒波による一時的な現象、との思惑がマーケットで強まろう。そのような思惑の台頭は、米国株式のさらなる反発と金利の上昇を誘発する可能性がある。ただ、上述した通り、マーケットの耳目が連邦公開市場委員会(FOMC)に集中し始めている以上、リスクオン回帰の兆しが本格的に強まるならば、それはFEDのスタンスを確認したからということになろう。

尚、本日は米国以外の経済指標にも注目したい。日本時間19時にドイツのZEW景況感調査(3月)が発表される。ウクライナ情勢への思惑が揺れ動く中でも、ユーロドルは堅調に推移し続けている。ドイツ経済の底堅さが具体的な数値で確認されれば、ユーロ買いを誘発する可能性が高い。逆に市場予想を下回った場合は、ユーロ下落の展開を想定したい。ただし、上述の米経済指標が総じて冴えない内容となれば、米金利には再び低下圧力が強まるだろう。明日から開催されるFOMCでフォーワードガイダンスが全面的に修正される可能性があることから、現在は米金利に低下圧力がかかりやすいタイミングと言える。実際、昨日の米金利反発は小幅に留まった。よって、ZEW景況感調査が予想外に下振れても、米経済指標の内容と米金利の動向次第では、対ドルでのユーロ下落は限定的になると考えられる。上下のポイントは、下記「Today’s Chart Point」を参照されたい。

 

Today's Chart Point

ドル円

レジスタンス 102.49:一目/転換&基準線(日足) 102.00:レジスタンスポイント
サポート 101.00:一目/基準線(週足) 100.75:2月4日安値

→リスクオフムードが後退し続けた場合、102円台への再上昇が目先の焦点となろう。102円台への攻防へとシフトした場合、102.50付近で推移している日足の一目/転換線(赤ライン)&基準線(黄ライン)をトライする展開となろう。102.00&102.50には厚いオファーが観測されている。一方、下値は101.00もしくは100.75レベルを維持出来るかが注目される。ビッドは、101.50以下より断続的に観測されている。100.80にも厚いビッドが観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.3967:3月13日高値 1.3950:レジスタンスポイント
サポート 1.3843:3月12日安値 1.3800:21日MA

→3月13日高値1.3967を上方ブレイクすれば、節目の1.40を視野に入れる可能性が高まる。一方、下値は引き続き1.38台の維持が焦点となろう。21日MA(緑ライン)が1.3800前後まで上昇している。1.3950以上からはオファーが断続的に並んでいる。1.3975レベルにはオプションバリアの観測あり。一方、1.38前半にはビッドが断続的に並んでいる。

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