ECBのスタンスと米経済指標に注目

Market Overview-強まる米景気回復期待だが

2日の米国株式市場でダウ工業株30種平均は4日続伸、S&P500種株価指数は前日比0.3%高の1890.90と、過去最高値を更新した。リスクオンの先導役である米国株式が堅調に推移し続けていることで、欧州や主要な新興国の株式市場も総じてリスクオン優勢の展開に。世界的に株高傾向が強まっていることを背景に、本日の外為市場でも円安優勢の展開となろう。イベント前の調整により円買い圧力が強まっても、その影響は限られよう。

現在のリスクオンの土台となっているのが、米国経済の持続的な成長期待であることは何度も指摘してきたが、昨日発表された2月の製造業新規受注は前月比1.6%増と、市場予想を上回り、昨年9月以来5カ月ぶりの大幅な伸びとなった。3月のISM製造業景況指数も前月よりも拡大ペースが加速している点を考えるなら、異例の寒波による米国経済の失速は一時的な現象にとどまる、との期待感がマーケットで強まろう。

ただ、寒波の影響が一時的であると言い切るためには、さらに経済指標のデータを確認する必要があろう。ISM製造業の内容を見ると、在庫指数が2ヶ月連続で50.0超えとなり、雇用指数も51.1と昨年6月以来の低水準にとどまっている。明日発表の3月雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想の20.0万人を大幅に下回る内容となり、失業率も上昇に転じれば、マーケットは悪天候以外の米国経済回復の阻害要因、例えばオバマケアが及ぼす悪影響や外部リスクを意識する可能性があろう。

 

Today’s Outlook -ECBと米国経済指標

グローバル株式市場でリスクオンムードが強まっていることを背景に、本日の円相場も円安優勢の展開で進行する可能性があろう。更なるリスクオン加速の鍵は、本日の欧州中央銀行(ECB)理事会にあろう。今回の理事会では、金融政策に大幅な変更はないと思われる。ただ、昨日のレポートでも指摘した通り、米緩和マネー先細り懸念とそれに伴う新興国リスク再燃や、米早期利上げ懸念が燻り続ける中、ドラギ総裁が緩和強化のスタンスを明確にすれば、中長期的にリスクオン相場をサポートする可能性が出てこよう。その場合、ユーロドルは米欧金融政策の方向性の違いが意識されることで、ドル高優勢の展開となろう。雇用統計発表を前にした下値の目途としては1.37台の維持、もしくは日足の一目/雲の上限が推移している1.3685レベルを想定したい。

一方、ユーロ円にも売り圧力が強まるだろうが、株式市場とドル円の動向次第では下値が限定的となる可能性がある。本日も米国経済指標の発表が予定されているが、総じて市場予想を上回る内容が続けば、景気回復期待を背景に米株高&金利上昇トレンドが継続しよう。株高を背景とした円売り圧力と米金利上昇によるドル買い圧力が合わさり、明日の雇用統計発表前にドル円が104円台へしっかり乗せてくるようなら、株高とドル高がユーロ売り圧力を相殺することで、ユーロ円では143円台乗せをうかがう状況が継続すると考える。

 

今日のチャート

ドル円
ユーロドル

 

Today's Chart Point

ドル円

レジスタンス 104.50:レジスタンスポイント 104.00:レジスタンスポイント
サポート 103.10:一目/雲の上限 102.79:3月31日安値

→3月7日高値103.76の突破に成功。いよいよ104円台が視野に。104.00には厚いオファーが観測されているが、104.00&104.20超えにはそれぞれストップも置かれており、上方ブレイクとなった場合はストップを巻き込み、オプションバリアが観測されている104円ミドルまでドル高/円安が進行する可能性があろう。下値は日足の一目/雲の上限を維持出来るか、この点が注目される。尚、ビッドは103.50、103.20、103.00レベルに観測されている。

ユーロドル

レジスタンス 1.3876:3月24日高値 1.3845:3月20日高値
サポート 1.3705:3月28日安値 1.3685:一目/雲の下限

→日足の一目/基準線を突破する局面は見られるものの、1.38前半における上値の重さは相変わらず続いている。1.3850レベルの突破に成功すれば、3月24日高値1.3876レベルが次の焦点として浮上しよう。一方、1.3850以下の水準で上値の重い展開が継続すれば、1.37割れの可能性を意識したい。朝方のオーダー状況だが、1.3830以上からは断続的にオファーが並んでいる。ビッドは1.3750、1.3700レベルにそれぞれ観測されている。

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